金利別|総返済額のうち利息は何割か

まず検索語に直接答えます。3,000万円・35年・元利均等・ボーナス返済なしで、 金利だけを変えて完済までの総額を出し、そのうち利息が占める割合(総利息 ÷ 総返済額)を計算しました。

金利毎月返済総利息総返済額利息の割合
0.6% 79,208円 327万円 3,327万円 9.8%
1% 84,685円 557万円 3,557万円 15.7%
1.5% 91,855円 858万円 3,858万円 22.2%
2% 99,378円 1,174万円 4,174万円 28.1%
2.5% 107,248円 1,504万円 4,504万円 33.4%

このサイトの計算エンジンによる算出値です。借入額3,000万円・返済期間35年・元利均等で固定し、金利だけを変えています。

金利0.6%なら、35年かけて払う3,327万円のうち利息は327万円、 割合にすると9.8%です。「およそ1割」が答えになります。 一方、金利2.0%では28.1%、2.5%では33.4%まで上がります。 金利が0.6%から2%へ1.4ポイント動くだけで、利息の割合は18.3ポイント増えます。

「何割か」で語られるとき、3割や4割という数字を見ることがあります。それは金利が高い前提の数字です。 割合は金利水準に強く依存するため、自分の適用金利を先に確認しないと当てはまりません。 適用金利がどこに書いてあるかは返済予定表の見方にまとめています。

借入額を変えても、利息の割合は変わらない

よくある誤解は「たくさん借りるほど利息の割合が高くなる」というものです。金額は当然増えますが、 割合はほぼ動きません。元利均等返済は借入額に対して比例で計算されるためです。

借入額毎月返済総利息総返済額利息の割合
2,000万円 52,805円 218万円 2,218万円 9.82%
3,000万円 79,208円 327万円 3,327万円 9.82%
4,000万円 105,611円 436万円 4,436万円 9.82%
5,000万円 132,014円 545万円 5,545万円 9.82%

このサイトの計算エンジンによる算出値です。金利0.6%・35年・元利均等で固定し、借入額だけを変えています。

2,000万円でも5,000万円でも、利息の割合は小数第2位まで9.82%で一致します。 総利息の金額は218万円から545万円へ2.5倍になりますが、割合は動きません。 つまり利息の割合を下げたいなら、借入額ではなく金利と期間を動かす必要があります。 借入額を減らすと利息の「金額」は減りますが、「割合」で見た効率は変わりません。

逆にいえば、割合は自分の借入額を入れなくても概算できる指標です。金利と期間さえ決まれば、 総返済額のうち何割が金利の対価なのかがわかります。物件価格の検討段階でも使えます。

返済期間別|期間が長いほど利息の割合は上がる

割合を動かすもう一つの軸が返済期間です。同じ3,000万円でも、20年で返すか35年で返すかで、 元金が残っている時間の長さが変わります。金利0.6%と1.5%の2通りで比較しました。

返済期間0.6%の毎月返済0.6%の利息割合1.5%の毎月返済1.5%の利息割合
20年 132,681円 5.8% 144,763円 13.7%
25年 107,712円 7.2% 119,980円 16.7%
30年 91,078円 8.5% 103,536円 19.5%
35年 79,208円 9.8% 91,855円 22.2%

このサイトの計算エンジンによる算出値です。借入額3,000万円・元利均等で固定し、返済期間と金利を変えています。

金利0.6%では、20年返済の5.8%に対して35年返済は9.8%です。 金利1.5%では13.7%から22.2%へ広がります。 金利が高いほど、期間を延ばしたときの割合の増え方も大きくなります

ただし20年返済は毎月132,681円で、35年返済の79,208円より 53,473円高くなります。割合を下げることと毎月の負担を抑えることは、 同時には成立しません。期間を延ばすのは、利息を払って毎月の余裕を買う取引です。 金額での比較は35年と30年、総返済額はいくら違うかで扱っています。

変動金利では、割合は借りた後に動く

ここまでは金利が最後まで変わらない前提です。変動金利の場合、利息の割合は借入時点では確定しません。 住宅金融支援機構【フラット35】も、変動金利型のデメリットとして 「借入時に将来の返済額が確定しないので、返済計画が立てにくい」ことを挙げています (金利のタイプとは?|フラット35)。

そこで、0.6%から10年かけて一定ペースで上がる仮定を置き、上昇幅ごとに完済までの利息割合を計算しました。 5年ルール・125%ルールがある契約として計算しています。これは予測ではなく「もしこの水準まで上がったら」という仮定です。

10年後の金利総利息総返済額利息の割合次の改定時期改定後の返済額125%上限
0.6%(据え置き) 327万円 3,327万円 9.8% 2051年8月 79,209円 当たらない
1.1% 542万円 3,542万円 15.3% 2031年8月 82,629円 当たらない
1.6% 769万円 3,769万円 20.4% 2031年8月 86,156円 当たらない
2.1% 1,010万円 4,010万円 25.2% 2031年8月 89,790円 当たらない
2.6% 1,264万円 4,264万円 29.6% 2031年8月 93,534円 当たらない
3.6% 1,824万円 4,824万円 37.8% 2031年8月 99,010円 当たる

このサイトの計算エンジンによる算出値です。残債3,000万円・残り35年・当初金利0.6%から10年かけて一定ペースで上昇する仮定で、5年ルールと125%ルールがある前提で計算しています。

金利が動かなければ利息割合は9.8%ですが、10年かけて+2.0ポイント上がると 29.6%、+3.0ポイントなら37.8%になります。 10年かけて2.6%まで上がるこのケースは、固定2%を最初から選んだ場合の28.1%を上回ります。 変動金利の「いまの利息割合は1割」という説明は、その金利が続く場合の話です。

表の「次の改定時期」は、返済額が実際に変わる最初の改定を指しています。 金利が動かない据え置きのケースでは、2051年8月まで返済額に見える変化が出ず、 そのときの金額も79,209円と、いまの79,208円とほぼ同じです。 金利が上がるケースでは、いずれも2031年8月に最初の改定が来ます。

この計算では、次回改定で125%上限に当たるのは10年後に3.6%まで上がるケースだけです。上限がなければ101,351円になるところが99,010円に抑えられます。抑えられた分だけ元金の充当が減り、後ろの回に回ります。 改定の時期は2031年8月、5年ルールがある前提では、それまで返済額は変わりません。

なお、この表のどのケースでも未払利息は発生していません。借入直後の未払利息の閾値は3.17%ですが、5年後の改定で返済額が99,010円に上がるため、閾値も4.38%へ上がります。上昇が10年かけてゆっくり進むと、金利が閾値に追いつく前に返済額が引き上げられるためです。 同じ上昇幅でも、短期間で一気に上がると結果は変わります。

繰上げ返済で利息の割合はどこまで下がるか

割合を下げる手段として、借入直後にまとまった額を繰上げ返済した場合を計算しました。 期間短縮型と返済額軽減型の両方で、金利0.6%・当初3,000万円・35年を前提にしています。

方式繰上げ額毎月返済残り回数総返済額利息の割合
実行しない79,208円420回3,327万円9.82%
期間短縮型 100万円 79,208円 405回(1年3ヶ月短縮) 3,308万円 9.31%
期間短縮型 300万円 79,208円 374回(3年10ヶ月短縮) 3,262万円 8.04%
期間短縮型 500万円 79,208円 344回(6年4ヶ月短縮) 3,225万円 6.97%
返済額軽減型 100万円 76,568円 420回 3,316万円 9.53%
返済額軽減型 300万円 71,287円 420回 3,294万円 8.93%
返済額軽減型 500万円 66,007円 420回 3,272万円 8.32%

このサイトの計算エンジンによる算出値です。総返済額は繰上げ返済額と、その後の毎月返済額×回数の合計として計算しています。手数料は0円として扱っています。

500万円を期間短縮型で入れると、利息の割合は9.82%から6.97%へ下がり、 6年4ヶ月短縮されます。同じ500万円でも返済額軽減型なら8.32%で、 毎月返済が66,007円へ下がる代わりに期間は変わりません。 利息の割合だけを見れば期間短縮型が有利ですが、毎月の余裕は増えません。 どちらを選ぶかは、割合ではなく家計の状況で決まります。2方式の違いは 期間短縮型と返済額軽減型どっちで詳しく比較しています。

なお、繰上げ返済に回した500万円は手元から消えます。利息割合が2.85ポイント 下がる効果と、現金がなくなるリスクを並べて考える必要があります。

返済方式でも割合は変わる

元金均等返済にすると、初期の元金充当が多くなるため、完済までの利息割合は下がります。 金利0.6%と1.5%で比較しました。

金利返済方式初回返済額総利息利息の割合
0.6% 元利均等 79,208円 327万円 9.8%
0.6% 元金均等 86,428円 316万円 9.5%
1.5% 元利均等 91,855円 858万円 22.2%
1.5% 元金均等 108,928円 789万円 20.8%

このサイトの計算エンジンによる算出値です。借入額3,000万円・35年で固定し、金利と返済方式を変えています。元金均等の初回返済額は最も高い月の金額です。

金利1.5%では、元利均等の22.2%に対して元金均等は20.8%です。 差は1.4ポイントで、金額では69万円になります。 ただし元金均等は初回返済額が108,928円と、元利均等の91,855円より高くなります。 取り扱いの有無も金融機関により異なります。詳しくは元金均等と元利均等の違いを参照してください。

この割合を何に使うか

利息の割合は、金額そのものより比較のための共通の物差しとして使えます。 借入額が違う人同士でも、金利と期間が同じなら割合はほぼ同じです。だから 「金利0.6%・35年なら1割弱」「2.0%・35年なら3割弱」という感覚を持っておくと、 提示された条件が自分の想定からどれだけ離れているかを素早く判断できます。

判断に使うときの優先順位ははっきりしています。第一に金利、第二に返済期間です。 借入額はこの割合を動かしません。したがって「借入額を100万円削るか、金利を0.1ポイント下げるか」で迷ったら、 総額に効くのは後者です。ただし金額としての負担は借入額に比例するので、 毎月払える額に収まるかどうかは別に確認します。

もう一つ、割合は「これ以上下げられない下限」を教えてくれます。 金利0.6%・35年の9.8%は、繰上げ返済をしない限り動きません。 逆に、割合が3割を超えているなら、金利か期間のどちらかに手を入れる余地があるということです。

自分の条件で確認する手順

まず返済予定表を開き、現在の残債・適用金利・残り回数の3つを控えます。 当初借入額ではなく現在の残債を使うのが要点です。すでに何年か返済していれば、 残りの期間で発生する利息はここで計算した金額より小さくなります。

次に、その3つの数字でこのサイトのツールを使い、残りの総返済額と総利息を出します。 総利息を総返済額で割れば、これから先の利息割合が出ます。 すでに払った利息は含まれないため、借入時点で計算した割合とは別の数字になります。

変動金利で借りている場合は、金利を+0.5、+1.0、+1.5ポイント上げた3通りでも計算します。 返済額が変わっていなくても、金利が上がっていれば利息の割合はすでに動いています。 月々の返済のうち利息がどれだけを占めているかは借入直後の利息割合で扱っています。

総返済額と利息割合についてよくある質問

利息が総額の何割なら「多い」と言えますか

一律の基準はありません。割合は金利と期間でほぼ決まるため、同じ条件で借りた人同士では大きく変わらないからです。 判断するなら、いま提示されている金利と、他の選択肢の金利を同じ期間で計算し、割合の差を見る方が実用的です。 このページの計算では、金利0.6%と2%の差は18.3ポイントでした。

すでに5年返済しています。割合は変わりますか

借入時点の見込みは変わりませんが、「これから先の利息割合」は下がります。元金が減っているためです。 残債と残り回数で計算し直すと、当初の見込みより小さい割合が出ます。 すでに払った分と、これから払う分を混ぜないように、どちらの数字を見ているのかを分けて考えます。

変動金利なら利息割合は確定できないということですか

完済までの割合は確定しません。金利が変わるためです。 このページでは金利が0.6%のまま続く場合9.8%、10年かけて+2.0ポイント上がる場合 29.6%という2つの仮定で計算しました。 予測ではなく、複数の仮定で幅を持って把握する使い方になります。

まとめ

  • 3,000万円・35年・金利0.6%なら、総返済額3,327万円のうち利息は9.8%
  • 金利2.0%では28.1%。割合を決めるのは金利と返済期間
  • 借入額を2,000万円から5,000万円まで変えても、割合は9.82%のまま
  • 変動金利で10年かけて+2.0ポイント上がると29.6%、+3.0ポイントなら37.8%
  • 500万円を期間短縮型で繰上げ返済すると6.97%まで下がる