期間を5年縮めると、総利息と毎月はどう変わるか
残債3,000万円・現在0.6%のローンを例に、返済期間を5年ずつ縮めた場合の差を計算しました。 いま検討中の人が最初に知りたいのは、「5年縮めると具体的にいくら動くか」だと考えたためです。
| 短縮 | 総利息の減少 | 毎月の増加 |
|---|---|---|
| 35年 → 30年 | 48万円 | 11,870円 |
| 30年 → 25年 | 47万円 | 16,634円 |
残債3,000万円・金利0.6%(元利均等)で計算。このサイトの計算エンジンによる算出値です。
総利息の減少額は35→30年も30→25年もほぼ同じ水準(48万円前後)です。 一方で毎月の増加額は11,870円から16,634円へと大きくなっています。 同じ「5年短縮」でも、期間が短いほど毎月への跳ね返りが大きくなるということです。
25年・30年・35年、総返済額を並べる
次に、それぞれの期間で完済まで進めた場合の毎月返済額・総利息・総返済額をまとめます。 金利は上がらず0.6%のままという前提です。
| 返済期間 | 毎月返済額 | 総利息 | 総返済額 |
|---|---|---|---|
| 25年 | 107,712円 | 231万円 | 32,313,600円 |
| 30年 | 91,078円 | 279万円 | 32,788,080円 |
| 35年 | 79,208円 | 327万円 | 33,267,360円 |
残債3,000万円・金利0.6%が上がらなかった場合の計算エンジンによる算出値です。
25年と35年では、毎月の差が28,504円、総返済額の差は95万円にもなります。 期間を延ばすのは、毎月の余裕を利息で買っているのとほぼ同じ意味です。
変動金利では、期間が長いほど上昇の影響を受ける時間も長い
ここからは変動金利を前提に、金利が0.6%から2.0%まで5年かけて上がった場合を計算します。 期間が長い契約ほど、上昇後の高い金利で返済する期間も長くなるはずです。実際の数字で確認します。
| 返済期間 | 2.0%まで上がった場合の総返済額 | 固定0.6%のままとの差 |
|---|---|---|
| 25年 | 37,077,240円 | +476万円 |
| 30年 | 38,849,109円 | +606万円 |
| 35年 | 40,676,223円 | +741万円 |
5年かけて0.6%→2.0%に上昇するシナリオでの、計算エンジンによる算出値です(未払利息は発生しません)。
金利上昇による総返済額の増加は、25年で476万円、35年で741万円。 同じ上昇幅でも、期間が長い契約の方が265万円多く増えています。 期間を延ばして毎月を軽くする選択は、金利上昇に晒される期間も同時に延ばしていることになります。
据え置き期間中に返済額の内訳がどう変わるかは返済額が変わらないのに元金が減らない理由、 返済額そのものがどこまで増えうるかは変動金利に上限はあるかで詳しく扱っています。
期間を選ぶときの考え方
期間を短くすると総利息は減りますが、毎月の返済額は上がり、収入が落ちたときの余裕は小さくなります。 期間を長くすると毎月は軽くなりますが、総利息は増え、変動金利であれば上昇の影響を受ける時間も長くなります。 どちらが良いかは家計と収入の変動リスク次第で、一律の正解はありません。
なお、借入時点で期間を短く決め切らなくても、繰上げ返済で後から期間を縮める選択肢もあります。 いつ実行するかで効果がどれだけ変わるかは繰上げ返済は早いほど得かで計算しています。 当初は無理のない期間で借り、余裕ができた時点で縮めるという順序も検討の余地があります。
まとめ
- 35年から30年への5年短縮で、総利息は48万円減り、毎月は11,870円増える
- 総利息の減少幅は5年短縮ごとにほぼ一定だが、毎月の増加額は期間が短いほど大きくなる
- 期間を延ばすほど総利息は増え、変動金利では上昇に晒される時間も長くなる
- 借入時に期間を短く決め切らず、繰上げ返済で後から縮める選択肢もある