変動と固定の割合別|毎月返済額と総返済額
借入3,000万円・35年・元利均等を、変動0.6%と固定2%の2本に分けます。 金利が最後まで動かなかった場合の結果が次の表です。ここが比較の出発点になります。
| 変動:固定 | 変動部分 | 固定部分 | 毎月返済 | 総返済額 | 全部変動との差 |
|---|---|---|---|---|---|
| 100:0 | 3,000万円 | 0万円 | 79,208円 | 3,327万円 | 基準 |
| 70:30 | 2,100万円 | 900万円 | 85,259円 | 3,581万円 | 254万円 |
| 50:50 | 1,500万円 | 1,500万円 | 89,293円 | 3,750万円 | 424万円 |
| 30:70 | 900万円 | 2,100万円 | 93,327円 | 3,920万円 | 593万円 |
| 0:100 | 0万円 | 3,000万円 | 99,378円 | 4,174万円 | 847万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。変動0.6%・固定2%が完済まで動かない前提で、2本の返済額と総額を合算しています。
固定の割合を上げるほど毎月返済も総返済額も増えます。全部変動の79,208円に対し、 半々では89,293円、全部固定では99,378円です。 総返済額の差は割合にほぼ比例し、固定を1割増やすごとに同じだけ積み上がります。 つまりこの表の差額は、金利が動かなかった場合に固定側へ払う上乗せ分です。
変動部分が上がったときの総返済額
次に、変動部分だけが10年かけて一定ペースで上がる仮定を当てます。固定部分は最後まで2%のままです。 5年ルールと125%ルールがある前提で計算しています。
| 変動:固定 | 据え置き | +1.0pt | +2.0pt | +3.0pt | 据え置きとの差 |
|---|---|---|---|---|---|
| 100:0 | 3,327万円 | 3,769万円 | 4,264万円 | 4,824万円 | 1,497万円 |
| 70:30 | 3,581万円 | 3,891万円 | 4,237万円 | 4,629万円 | 1,048万円 |
| 50:50 | 3,750万円 | 3,972万円 | 4,219万円 | 4,499万円 | 749万円 |
| 30:70 | 3,920万円 | 4,053万円 | 4,201万円 | 4,369万円 | 449万円 |
| 0:100 | 4,174万円 | 4,174万円 | 4,174万円 | 4,174万円 | 0万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。変動部分にだけ上昇シナリオを当て、固定部分は2%のまま合算しています。金利の予測ではなく仮定です。
右端の列が、このシナリオでの振れ幅です。全部変動なら1,497万円、 半々なら749万円、全部固定なら0万円になります。固定の割合を上げて買っているのは 「安い総額」ではなく、この振れ幅の小ささです。
割合を変えても損得の分かれ目は動かない
では、どこまで上がれば固定を混ぜた側の総額が並ぶのでしょうか。全部固定(4,174万円)と 総返済額が一致する到達金利を、割合ごとに逆算しました。
| 変動:固定 | 変動部分 | 並ぶ上昇幅 | 到達金利 | +3.0ptでの振れ幅 |
|---|---|---|---|---|
| 100:0 | 3,000万円 | +1.83pt | 2.43% | 1,497万円 |
| 70:30 | 2,100万円 | +1.83pt | 2.43% | 1,048万円 |
| 50:50 | 1,500万円 | +1.83pt | 2.43% | 749万円 |
| 30:70 | 900万円 | +1.83pt | 2.43% | 449万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。10年かけて一定ペースで上がる仮定のもとで、全部固定と総返済額が並ぶ上昇幅を二分探索で求めています。
到達金利は割合を変えても2.43%で並びます。変動部分の総額も固定部分の総額も、 それぞれの借入額に比例して増減するため、比率を変えても損得が入れ替わる位置は動きません。 割合の選択は「当たり外れ」を変えるのではなく、当たったときと外れたときの幅を変える選択です。 変動と固定の二択でこの分岐点だけを見たい場合は、変動と固定の分岐点で 別の条件による逆算も確認できます。
125%ルールがかかるのは変動部分だけ
変動部分が+3.0ポイント上がる仮定で、最初の返済額改定がどうなるかを見ます。 改定時期は2031年8月で、割合を変えても同じ月です。
| 変動:固定 | 変動部分の返済額 | 改定後 | 上限適用 | 合計の毎月返済 | 合計の倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 100:0 | 79,208円 | 99,010円 | 当たる(上限なしなら101,351円) | 79,208円 → 99,010円 | 1.250倍 |
| 70:30 | 55,446円 | 69,307円 | 当たる(上限なしなら70,945円) | 85,259円 → 99,120円 | 1.163倍 |
| 50:50 | 39,604円 | 49,505円 | 当たる(上限なしなら50,675円) | 89,293円 → 99,194円 | 1.111倍 |
| 30:70 | 23,762円 | 29,702円 | 当たる(上限なしなら30,405円) | 93,327円 → 99,267円 | 1.064倍 |
| 0:100 | — | — | — | 99,378円 → 99,378円 | 1.000倍 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。5年ルール・125%ルールがある前提で、変動部分にだけ適用しています。
この仮定では、変動部分はどの割合でも同じ1.250倍で頭打ちになりました。上限は変動部分の返済額に対してかかるためです。 一方、合計の毎月返済で見た倍率は割合によって変わります。全部変動なら1.250倍ですが、 半々では1.111倍にとどまります。固定部分の返済額が分母に入るぶん、家計に届く増え方が緩みます。 逆に言えば、返済額の上限として125%ルールを当てにしている場合、ミックスではその守りが変動部分にしか効いていません。
未払利息が発生する金利も同じ理屈です。借入直後の閾値は全部変動で3.17%、半々でも3.17%で、 割合を変えてもほとんど動きません。変動部分の残債と返済額の比が同じだからです。この表のケースでは、 いずれも未払利息は発生しませんでした。返済額の見直しが5年ごと、見直し後は変更前の1.25倍が限度とされるケースが一般的である点と、 未払利息の仕組みは 住宅金融支援機構【フラット35】の解説 で確認できます。
毎月の最大額はミックスの方が高くなることがある
「固定を混ぜれば毎月の負担が軽くなる」と考えると、結果は逆に出ることがあります。 完済までの各月で最も高い返済額(合計)を、上昇幅ごとに比べます。
| 上昇幅 | 半々の最大月額 | 全部変動の最大月額 | 差 |
|---|---|---|---|
| +1.0pt | 95,955円 | 92,535円 | 半々が3,420円高い |
| +2.0pt | 103,427円 | 107,483円 | 全部変動が4,056円高い |
| +3.0pt | 112,349円 | 125,329円 | 全部変動が12,980円高い |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。各月の合計返済額の最大値を比べています。固定部分は2%のままです。
上昇が+1.0ポイントにとどまるケースでは、半々の最大月額95,955円が 全部変動の92,535円を上回りました。固定2%の返済額が最初から高く、 変動側の上昇がそこに届かないためです。差が逆転して固定側の効果が出るのは、上昇が大きいケースで、 +3.0ポイントでは全部変動が12,980円高くなります。 ミックスは毎月の負担を平均的に下げる仕組みではなく、上振れしたときの高さを抑える仕組みです。
固定側の金利が違うと上乗せはどう動くか
提示される固定金利は金融機関や時期で変わります。半々のまま、固定側の金利だけを変えた場合を見ます。
| 固定側の金利 | 毎月返済 | 総返済額 | 全部変動との差 | 全部固定と並ぶ到達金利 |
|---|---|---|---|---|
| 1.5% | 85,531円 | 3,592万円 | 266万円 | 1.79% |
| 2% | 89,293円 | 3,750万円 | 424万円 | 2.43% |
| 2.5% | 93,228円 | 3,916万円 | 589万円 | 3.05% |
| 3% | 97,331円 | 4,088万円 | 761万円 | 3.64% |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。変動側は0.6%のまま、固定側の金利だけを変えて半々で合算しています。
固定側が高いほど上乗せは増え、同時に「全部固定と並ぶ到達金利」も上がります。 固定1.5%なら266万円の上乗せで分かれ目は1.79%、 固定3%なら761万円で3.64%です。 提示された固定金利を見るときは、この2つを同時に確認すると比較しやすくなります。 全部固定と全部変動の二択での上乗せ額は固定金利の安心料で扱っています。
割合を決めるときに見る数字
ここまでの計算からは、割合の選択で動くものと動かないものがはっきり分かれます。 動くのは、金利が動かなかった場合の上乗せ額と、上がった場合の振れ幅です。 動かないのは、損得が入れ替わる到達金利と、変動部分に未払利息が出る金利です。
したがって、「上がりそうだから固定を増やす」という決め方は、この計算では分かれ目を動かせません。 代わりに使えるのは、上振れしたときの毎月返済と総額が、自分の家計で受け止められる範囲に収まるかどうかです。 半々のケースでは、+3.0ポイントの仮定で合計の毎月返済が89,293円から 99,194円へ変わります。この額が許容の内側かどうかが、割合を決める材料になります。
いま払える上限額から逆算したい場合は、耐えられる金利の逆算の考え方が使えます。 また、125%ルールは1回の改定幅を抑えるだけで、金利にも総額にも上限を置くものではありません。この点は 変動金利に上限はないで扱っています。
申し込み前に確認する手順
1つ目に、変動と固定のそれぞれについて、適用金利と借入額の単位を確認します。 三井住友銀行のミックスプランは、変動金利型・固定金利特約型・超長期固定金利型の中から異なる金利タイプを設定でき、 組み合わせは10万円単位と案内されています(三井住友銀行のミックスプラン)。 単位や選べる金利タイプは金融機関により異なるため、契約先の商品説明書で確かめてください。
2つ目に、手数料の本数を確認します。同ページには、複数の金利種類を組み合わせる場合に、 各々の金利種類ごとに固定金利手数料・固定金利特約手数料が必要となる場合があるという注記があります。 本ページの計算にこうした手数料は含めていないため、実額は契約先で確認して足し合わせる必要があります。
3つ目に、返済予定表が2本に分かれるのか1本にまとまるのかを確認します。 繰上げ返済を変動側へ充てるか固定側へ充てるかで、この記事で見た振れ幅の縮み方は変わります。 充当先を選べるかどうかや、返済予定表の出方は金融機関により異なるため、 事前に確認しておくと後の判断が楽になります。
ミックスの割合についてよくある質問
何割を固定にするのが標準ですか
標準の割合を公的機関が示している一次情報は確認していません。本ページで計算できるのは、 割合ごとの上乗せ額と振れ幅であり、そこから許容できる範囲を選ぶ形になります。 半々の場合、上乗せは424万円、+3.0ポイント時の振れ幅は749万円でした。
固定を多めにすれば毎月の返済は安定しますか
固定部分の返済額は変わらないため、合計に対する変動部分の比率が下がり、改定時の増え方は緩みます。 ただし上の計算では、上昇が小さいケースで半々の最大月額が全部変動を上回りました。 安定と引き換えに、最初から高い返済額を払う点は変わりません。
途中で割合を変えられますか
条件変更や繰上げ返済の充当先の扱いは金融機関により異なり、一次情報では確認していません。 本ページは借入時に割合を決める前提の試算です。実際に変更できるかは契約先にご確認ください。
まとめ
- 半々にすると毎月返済は89,293円で、全部変動より10,085円高い
- 金利が動かなければ総返済額は424万円多く、これが上乗せ分にあたる
- +3.0ポイントの仮定では、総返済額の振れ幅が1,497万円から749万円へ縮む
- 総額が並ぶ到達金利は2.43%で、割合を変えても動かない