金額別に毎月いくら下がるか
3,000万円・35年・金利0.6%で、繰上げ返済を返済額軽減型にした場合を計算します。現在の毎月返済は79,208円です。
| 繰上げ額 | 軽減後の毎月返済 | 毎月下がる額 | 期間短縮型なら短縮 |
|---|---|---|---|
| 100万円 | 76,568円 | 2,640円 | 1年3ヶ月 |
| 300万円 | 71,287円 | 7,921円 | 3年10ヶ月 |
| 500万円 | 66,007円 | 13,201円 | 6年4ヶ月 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。返済額軽減型と期間短縮型を同じ繰上げ額で比較しています。
300万円を入れると毎月7,921円下がります。家計の固定費を下げたい場合は、この月額差が判断材料になります。
利息削減だけなら期間短縮型が強い
一般に、同じ金額を入れるなら期間短縮型の方が利息削減効果は大きくなりやすいです。返済額を据え置いて返済期間を短くするため、借りている期間そのものが短くなるからです。
一方で、返済額軽減型は毎月の支出を下げる効果があります。収入減少、教育費、育休、転職などで月々の余白が大事な時は、利息削減額だけでは測れません。
住宅ローン控除が残っている場合
繰上げ返済で残高が減ると、住宅ローン控除の対象残高も減ります。控除期間が残っている人は、減る利息と減る控除額を並べて見る必要があります。
控除中の繰上げ返済で扱ったように、金利と控除率の関係によっては急がない判断もあります。
毎月の余白を買う判断
返済額軽減型は、総額を最小にするためだけの選択ではありません。毎月の固定費を下げ、家計の耐久力を上げるための選択です。
繰上げ返済後も手元資金が十分残るか、今後の支出予定に耐えられるかを確認してから実行してください。
実行時期別|300万円で毎月いくら下がるか
同じ300万円でも、実行時点の残債と残り期間によって、返済額軽減型で下がる月額は変わります。金利0.6%が続き、予定通り返済した前提で比較します。
| 実行時期 | 実行前残債 | 残り期間 | 軽減後の月額 | 毎月下がる額 |
|---|---|---|---|---|
| 返済開始時 | 3,000万円 | 35年 | 71,287円 | 7,921円 |
| 5年後 | 2,609万円 | 30年 | 70,100円 | 9,108円 |
| 10年後 | 2,206万円 | 25年 | 68,437円 | 10,771円 |
| 15年後 | 1,791万円 | 20年 | 65,940円 | 13,268円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。各時点で300万円を返済額軽減型として入れ、残り期間は維持しています。
後の時期ほど残り期間が短くなるため、月額の下がり方は大きくなる場合があります。ただし、そこまでに払う利息や手元資金の保有期間も異なるため、月額差だけで実行時期の優劣は決まりません。
返済額軽減型を選ぶ判断基準
返済額軽減型は、収入減少、育休、教育費の増加、退職後など、毎月の固定費を下げる目的と相性があります。繰上げ後の月額を出し、その差額が家計の赤字解消や積立回復に十分かを確認します。
一方、毎月返済に余裕があり、完済時期を早めたい場合は期間短縮型も比較します。同じ300万円でも目的が違うため、利息削減額だけでなく「月額を下げたいのか」「期間を短くしたいのか」を先に決めます。
実行後の現金も重要です。繰上げ返済した300万円は、必要になっても簡単には取り戻せません。近い将来の支出と生活防衛資金を別に確保してから、余剰資金の範囲で検討します。
住宅ローン控除中に確認すること
住宅ローン控除は年末残高を基に計算されるため、繰上げ返済で残高が減ると控除額にも影響します。また、期間短縮型で返済期間が短くなり、所定の償還期間要件を満たさなくなると、その年以後に控除を受けられなくなる場合があります。
国税庁は、繰上げ返済後も当初の初回返済月から短縮後の最終返済月までが10年以上なら控除を受けられる一方、10年未満になると対象外になる旨を案内しています。国税庁「繰上返済等をした場合の償還期間」で確認できます。
控除額は入居年、住宅区分、所得税・住民税などでも変わります。繰上げによる利息削減額と、減少する可能性がある控除額を同じ期間で比べ、個別の適用は税務署や税理士へ確認してください。
返済額軽減型についてよくある質問
300万円を入れれば必ず表と同じだけ下がりますか
実際の残債、残り期間、金利、返済日、端数処理で変わります。表は条件を固定した概算なので、実行前に金融機関の正式な試算を確認します。
返済額軽減型でも総利息は減りますか
元金を先に減らすため利息は減り得ます。ただし、一般に同じ金額の期間短縮型より利息削減効果は小さくなりやすいため、両方の試算を比べます。
手数料がある場合はどう比べますか
軽減される返済額や利息から手数料を差し引いて考えます。インターネット手続きと窓口で条件が異なることもあるため、契約先の最新条件を確認してください。
数字を家計に落とし込む
ここで出した数字は、条件を固定した概算です。実際の家計では、管理費、修繕積立金、固定資産税、 保険料、教育費、車の維持費などが同じ財布から出ていきます。住宅ローン単体で見れば払える金額でも、 他の固定費と重なると余白は小さくなります。
判断するときは、表の中でいちばん気になる数字を月額、年額、残債のどれかに直して、 いまの家計簿に置いてみてください。そのうえで、金利が上がった場合、収入が下がった場合、 まとまった支出が来る場合の順にストレスをかけると、無理のある条件が見つけやすくなります。
もう一つ大事なのは、数字を一回だけ見て終わりにしないことです。残債は毎月減り、金利や収入、 家族構成も時間とともに変わります。年に一度でも条件を入れ直すと、借り換え、繰上げ返済、 固定金利への変更、返済期間の見直しを検討するタイミングを逃しにくくなります。
まとめ
- 300万円の返済額軽減型では毎月7,921円下がる
- 100万円なら2,640円、500万円なら13,201円下がる
- 利息削減だけなら期間短縮型が強くなりやすい
- 月々の余白を作る目的なら返済額軽減型も選択肢になる