同じ300万円でも、いつ入れるかで結果が変わる

残債3,000万円・残り30年・金利0.6%のローンに、 毎月の返済額を変えない「期間短縮型」で300万円を繰上げ返済した場合を、 実行時期を変えて計算しました。

実行時期実行時点の残債短縮される期間総利息の削減額
1年目 29,084,542円 3年2ヶ月 536,327円
5年目 25,367,304円 3年1ヶ月 453,285円
10年目 20,593,500円 3年 352,184円
15年目 15,674,407円 2年11ヶ月 254,011円

毎月の返済額は91,078円。このサイトの計算エンジンによる算出値です。金利は一定として、実行時期だけを変えています。

1年目に実行した場合の削減額は536,327円、15年目に実行した場合は254,011円です。 同じ300万円でも、1年目の実行は15年目の実行のおよそ2.1倍の利息削減効果があります。

なぜ早いほど削減額が大きいのか

繰上げ返済で減らせる利息は、その元金に対して残りの期間ずっとかかるはずだった利息です。 早く入れるほど「利息がかかるはずだった期間」が長く残っているため、削減できる額も大きくなります。

逆に言えば、15年目のように残り期間が短くなってから入れても、 削減効果がなくなるわけではありません。上の表のとおり、15年目でも254,011円の利息が減っています。 「早いほど得」は事実ですが、「遅いと意味がない」わけではないという点は分けて考える必要があります。

返済額はそのまま、期間だけ縮む

ここでの計算は、毎月の返済額を変えずに残りの返済期間を縮める期間短縮型です。 表の「短縮される期間」は、300万円を入れたことで完済が何年何ヶ月早まるかを示しています。

毎月の返済額を下げる「返済額軽減型」を選んだ場合は、期間は変わらず毎月の負担が下がる代わりに、 総利息の削減額は期間短縮型より小さくなります。2つの方式の利息差は 期間短縮型と返済額軽減型どっちで計算しています。

控除期間中は、急ぐべきとは限らない

ここまでの計算は「利息をどれだけ減らせるか」だけを見たものです。 住宅ローン控除の適用期間が残っている場合、話はもう一段複雑になります。 繰上げ返済で残高を減らすと、その分だけ控除の対象になる残高も減るためです。

控除率が適用金利を上回っている局面では、控除期間が終わるまで繰上げ返済を待った方が 有利になる場合があります。この論点は 控除中の繰上げ返済は損かで詳しく計算しています。 「早いほど利息は減る」という今回の結果と、「控除期間中は急がない方がよい場合がある」という論点は、 どちらか一方が常に正しいわけではなく、自分の控除の残り年数と適用金利を並べて判断する必要があります。

なお、期間短縮の結果として残りの返済期間が10年未満になると、住宅ローン控除の対象外になります。 控除を受けている途中で大きな金額を繰上げ返済する場合は、この点も確認してください。

まとめ

  • 残債3,000万円・30年・0.6%に300万円を繰上げ返済した場合、1年目の実行は15年目の実行のおよそ2.1倍の利息削減効果
  • 削減額は実行時期が早いほど大きいが、遅い時期でも削減効果自体はなくなるわけではない
  • 住宅ローン控除の期間が残っている場合は、控除率と適用金利の関係次第で判断が変わる
  • 手数料・最低取扱金額・受付方法は金融機関ごとに異なるため、実行前に確認が必要