ボーナス比率別|いまの支払いの内訳

ボーナス返済は、借入額の一部を「ボーナス返済分」として切り分け、その分だけ半年ごとに返す方式です。 まず金利が動かない前提で、借入3,000万円・35年・元利均等・金利0.6%のとき、 ボーナス比率を変えると支払いがどう分かれるかを計算しました。

ボーナス比率毎月分の元金ボーナス分の元金毎月返済ボーナス加算ボーナス月の支払い年間支出
0% 3,000万円 79,208円 79,208円 950,496円
10% 2,700万円 300万円 71,287円 47,578円 118,865円 950,600円
20% 2,400万円 600万円 63,366円 95,157円 158,523円 950,706円
30% 2,100万円 900万円 55,446円 142,735円 198,181円 950,822円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。ボーナス返済分は半年ごとの返済・半年ごとの利息計算として、毎月返済分と別勘定で計算しています。

年間支出はどの比率でもほぼ同じで、950,496円と950,706円の差は210円です。 ボーナス返済は支払総額を軽くする仕組みではなく、同じ年間支出を毎月とボーナス月にどう割り振るかという選択だと分かります。 比率20%なら毎月は15,842円軽くなり、そのぶんボーナス月に95,157円が乗ります。

金利が1%上がると、増加分はどちらに乗るか

次に、金利が5年かけて0.6%から1.6%まで上がる場合を計算します。 5年ルールがある前提なので、金利が上がってもすぐには返済額が変わらず、最初の改定で一度に反映されます。

ボーナス比率改定後の毎月返済改定後のボーナス加算ボーナス月の支払い年間の増加額ボーナス月に寄る割合35年の総返済額の増加
0% 93,703円(+14,495円) 93,703円 173,940円 0% 523.3万円
10% 84,333円(+13,046円) 55,306円(+7,728円) 139,639円 172,008円 9% 522.9万円
20% 74,962円(+11,596円) 110,613円(+15,456円) 185,575円 170,064円 18.2% 522.6万円
30% 65,592円(+10,146円) 165,920円(+23,185円) 231,512円 168,122円 27.6% 522.3万円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。金利は5年かけて1%上がる想定で、半年ごとに階段状に動かしています。

ボーナス比率20%では、毎月返済が11,596円、ボーナス加算が15,456円増えました。 ボーナス月に限ると支払いは158,523円から185,575円へ、27,052円増えます。 毎月分の増加だけを見て「11,596円なら何とかなる」と判断すると、年2回の負担を見落とします。

比率が高いほど、増加は年2回に集中する

表2の「ボーナス月に寄る割合」は、年間の増加額のうちボーナス月2回で払う分の割合です。 ボーナス比率10%なら9%、20%なら18.2%、30%なら27.6%で、 ボーナス比率とほぼ同じ割合が年2回に寄ります。金利上昇の影響は、いま支払いが乗っている場所にそのまま乗る形です。

一方で、年間の増加額そのものは比率でほとんど変わりません。ボーナスなしが173,940円、 比率30%が168,122円で、差は5,818円です。 35年の総返済額の増加で見ても差は9,771円にとどまります。 つまりボーナス返済の比率は、上昇の総量ではなく支払いのタイミングを動かす要素です。 ボーナス返済にしたから金利上昇に強い、弱い、という関係はこの試算では出ていません。

上昇幅別|125%の上限はどちらにも効く

ボーナス比率20%のまま、上昇幅だけを変えて1回目の改定を比べます。

上昇幅改定後の毎月返済改定後のボーナス加算ボーナス月の支払い125%の上限毎月返済のピークボーナス加算のピーク未払利息
+0.5% 68,987円 102,682円 171,669円 当たらない 68,987円 103,581円 なし
+1% 74,962円 110,613円 185,575円 当たらない 74,963円 112,519円 なし
+1.5% 79,207円 118,946円 198,153円 当たる 81,881円 121,998円 なし
+2% 79,207円 118,946円 198,153円 当たる 90,560円 134,523円 なし
+3% 79,207円 118,946円 198,153円 当たる 114,632円 168,030円 発生

このサイトの計算エンジンによる算出値です。ピークは完済までの各回の返済額の最大値で、毎月分とボーナス分で最大になる時期は同じとは限りません。

上昇幅が+1.5%以上になると、毎月分もボーナス分も125%の上限に当たり、1回目の改定では 毎月79,207円・ボーナス加算118,946円で止まります。 上限は1回の改定幅を抑えるだけなので、+3%のケースでは改定を重ねた結果、 毎月返済のピークが114,632円、ボーナス加算のピークが168,030円まで上がりました。 125%ルールに上限があるのは1回の改定幅だけという点は、ボーナス返済でも同じです。

危険水位はボーナス比率を変えても動かない

未払利息は、利息がその回の返済額を超えたときに発生します。発生する金利の水準(危険水位)を、 毎月返済分とボーナス返済分それぞれで逆算しました。

ボーナス比率毎月分の危険水位ボーナス分の危険水位毎月分に未払利息が出る上昇幅ボーナス分に未払利息が出る上昇幅
0% 3.168% +2.8%
10% 3.168% 3.172% +2.8% +3.5%
20% 3.168% 3.172% +2.8% +3.5%
30% 3.168% 3.172% +2.8% +3.5%

このサイトの計算エンジンによる算出値です。危険水位は借入直後の残高と返済額から逆算した値で、上昇幅は5年かけて上がる想定で0.1%刻みに探索しています。

危険水位は毎月分3.168%、ボーナス分3.172%で、 比率を10%から30%へ変えてもほぼ動きません。元金と返済額が同じ比率で分かれるため、 利息が返済額を超える水準も同じところに来るからです。ボーナス返済の比率は、未払利息への耐性を変える手段にはなっていません。

一方で、未払利息が実際に出はじめる上昇幅は毎月分が+2.8%、 ボーナス分が+3.5%と差が出ました。 本ページの計算では、ボーナス分の返済額改定が2031年4月、毎月分が2031年9月と時期がずれ、 ボーナス分の方が先に返済額が引き上げられるためです。 この改定時期は商品設計によって変わるため、実際の時期はご自身の返済予定表と契約内容で確認してください。

据え置き期間の5年で、残債は何が変わるか

5年ルールがあると、金利が上がっても返済額は据え置かれます。ただし利息は増えているので、 返済額のうち元金に回る分が減ります。ボーナス比率20%で金利が1%上がる場合、 5年後の残債は金利据え置きのときと比べて、毎月返済分で549,554円、 ボーナス返済分で110,713円多く残りました。合わせて660,267円です。

この差は、5年間で返し切れなかった元金です。返済額が変わっていない間も残債の減り方は鈍っており、 改定のときにはその分だけ多い残高から返済額を計算し直すことになります。 ボーナス返済分も同じ構造で、半年ごとの返済額が据え置かれる間に元金充当が減ります。 返済額が同じでも元金充当が減る仕組みは、ボーナス併用でも変わりません。

判断の基準はボーナス月の手取りとの比較

ボーナス返済を続けるかどうかは、ボーナス月の支払いが手取りの何割になるかで見るのが分かりやすい基準です。 比率20%なら、金利が1%上がったあとのボーナス月の支払いは185,575円になります。 支給額が減る年があっても払える水準かどうかが、判断の分かれ目になります。

ボーナス返済をやめて毎月払いのみにすると、毎月返済は重くなりますが、支給額の変動から切り離せます。 毎月の負担がどう変わるかはボーナス返済をやめたい時で、 支給額が減った場合の不足額はボーナスが減ったら不足はいくらで計算しています。 逆に、毎月の家計に余裕がなく、賞与が安定している場合はボーナス併用のまま残す判断もあります。

どちらを選んでも年間支出はほとんど変わらないことは表1で確認できます。 比較の軸は「どちらが安いか」ではなく、収入の入り方と支払いの出方を合わせられるかです。

確認手順

まず返済予定表で、ボーナス返済分の元金がいくらか、ボーナス月の支払い額がいくらかを確認します。 返済予定表には毎月分とボーナス分が別々に並んでいることが多く、比率はボーナス分の当初元金を 当初借入額で割ると求められます。

次に、契約内容で5年ルール・125%ルールの有無と、ボーナス返済分の返済額改定の時期を確認します。 毎月分とボーナス分で改定の時期が違う場合、本ページのように増加が二段階で出ます。 返済予定表の見方に、試算に必要な数字の場所をまとめています。

ボーナス返済の取りやめや比率の変更を検討する場合は、取り扱いと手続きを金融機関に確認します。 全期間固定の【フラット35】では、ボーナス払いは 借入額の40%以内(1万円単位)で併用できるとされ、 「毎月払いとボーナス払いの併用」から「毎月払いのみ」への変更やボーナス払い月の変更の手続きが案内されています。 条件や手数料の扱いは商品ごとに違うため、ご自身の借入先での確認が必要です。

ボーナス返済と金利上昇についてよくある質問

ボーナス返済にすると金利上昇の影響は大きくなりますか

この試算では、年間の増加額はボーナスなしが173,940円、比率30%が168,122円で、 差は5,818円でした。増加の総量はほとんど変わらず、変わるのは毎月分とボーナス月分の配分です。 ボーナス月に寄る割合は比率30%で27.6%になります。

ボーナス返済分にも5年ルールと125%ルールは効きますか

本ページでは、ボーナス返済分にも同じルールが効く前提で計算しています。表3のとおり、 上昇幅が+1.5%以上ではボーナス加算も上限に当たり、1回の改定では 118,946円で止まりました。適用の有無と改定の時期は金融機関や契約により異なるため、契約書で確認してください。

ボーナス返済をやめれば未払利息を避けられますか

表4のとおり、危険水位は比率0%でも30%でも3.168%前後で、比率を変えてもほとんど動きませんでした。 未払利息が出るかどうかを左右するのは残債・返済額・金利の関係であり、ボーナス比率の変更は その関係をほとんど動かしません。

まとめ

  • ボーナス比率20%で金利が1%上がると、ボーナス月の支払いは158,523円から185,575円へ27,052円増える
  • 年間の増加額170,064円のうち18.2%が年2回のボーナス月に寄る
  • 増加の総量は比率でほとんど変わらず、ボーナスなしとの年間差は5,818円にとどまる
  • 未払利息が出る金利は3.168%前後で、ボーナス比率を変えても動かない