5年刻みで残債を見る

3,000万円・35年・金利0.6%で借りた場合の残債推移です。

経過年数残債その月の元金その月の利息
5年後2,609万円66,130円13,078円
10年後2,206万円68,144円11,064円
15年後1,791万円70,219円8,989円
20年後1,363万円72,357円6,851円
25年後922万円74,560円4,648円
30年後468万円76,830円2,378円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。毎月返済額は79,208円で固定しています。

10年返しても残債は2,206万円です。借りた額の3分の1が減っているわけではなく、元利均等では前半ほど元金の減りが遅くなります。

売却や住み替えでは残債が先に来る

住み替えや売却を考えるとき、最初に見る数字は「いくらで売れるか」だけではありません。売却価格から残債を返せるかが重要です。

残債が売却価格を上回る場合、差額を現金で用意する必要があります。10年住んだから大丈夫と考える前に、返済予定表や金融機関の残高証明で実額を確認してください。

金利が上がると減り方は遅れる

変動金利で金利が上がると、返済額が据え置かれている間は利息の割合が増えます。その分、元金の減り方は遅くなります。

この影響は5年ルールの記事で詳しく扱っています。返済額が変わっていなくても、残債の減り方が予定より遅れていることがあります。

残債は年1回だけでも確認する

住宅ローンの判断は、金利や毎月返済額だけでなく残債から始めると整理しやすくなります。借り換え、繰上げ返済、売却、固定化のどれも、残債が分からないと効果を計算できません。

返済予定表の残高欄を年1回だけでも控えておくと、家計の長期計画を更新しやすくなります。

10年間で払った金額と減った元金は同じではない

10年間の返済回数は120回です。毎月返済額に120を掛けた支払総額のすべてが元金を減らすわけではなく、その一部は利息です。今回の条件では、10年間で元金が減った額は794万円、借入額に対する減少割合は26.5%です。

「10年払ったから35年のうち約3割は返した」という期間の感覚と、残債の減少割合は一致しません。売却や住み替えを考えるときは、支払った累計額ではなく、その時点の残債を使います。

また、修繕費、固定資産税、管理費などはローン元金を減らしません。住居に使った総額とローン残債は別の数字として管理すると、資金計画を誤りにくくなります。

借入額別|35年ローンの10年後残債

同じ金利・同じ期間なら、借入額が大きいほど10年後の残債も大きくなります。自分の借入額に近い行を、概算の目安として使ってください。

当初借入額毎月返済10年後残債10年間で減った元金
2,000万円52,805円1,471万円529万円
3,000万円79,208円2,206万円794万円
4,000万円105,611円2,941万円1,059万円
5,000万円132,014円3,677万円1,323万円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。35年・金利0.6%・元利均等・ボーナス返済なしで比較しています。

実際の残債は、適用金利の変更、繰上げ返済、返済方法によって変わります。契約中のローンについて判断するときは、金融機関の残高表示または返済予定表を正として扱ってください。

売却前に確認する「売却価格-残債」

住み替えの入口では、想定売却価格から残債を引きます。結果がプラスでも、その全額を次の家の頭金に使えるとは限りません。売却に伴う費用、引っ越し費用、新居の初期費用を別に見込む必要があります。

結果がマイナスなら、売却代金だけではローンを完済できない状態です。差額を自己資金で補えるか、売却時期を延ばして残債を減らすかを検討します。査定額は成約価格ではないため、1社の査定だけで返済計画を確定しないことも大切です。

借り換えの場合も、基準になるのは当初借入額ではなく現在残債です。新しいローンの金利差が小さいと、諸費用を回収できないことがあるため、残り期間と費用を含めて比較します。

10年後の残債についてよくある質問

残債はどこで確認できますか

金融機関のインターネットサービス、返済予定表、残高証明書などで確認できます。売却や一括返済の直前は日付によって金額が変わるため、契約先にその時点の必要額を確認します。

10年後に繰上げ返済するなら、今から何を見ればよいですか

10年後の概算残債だけでなく、繰上げ資金の積立額、住宅ローン控除の終了時期、実行後に残す現金を確認します。目標額を年額と月額に分けると準備しやすくなります。

残債が思ったより多いのは異常ですか

元利均等返済では前半ほど利息の割合が相対的に大きいため、元金は直線的には減りません。ただし、予定表より残債が多いと感じる場合は、金利変更や返済条件変更の履歴を契約先に確認してください。

数字を家計に落とし込む

ここで出した数字は、条件を固定した概算です。実際の家計では、管理費、修繕積立金、固定資産税、 保険料、教育費、車の維持費などが同じ財布から出ていきます。住宅ローン単体で見れば払える金額でも、 他の固定費と重なると余白は小さくなります。

判断するときは、表の中でいちばん気になる数字を月額、年額、残債のどれかに直して、 いまの家計簿に置いてみてください。そのうえで、金利が上がった場合、収入が下がった場合、 まとまった支出が来る場合の順にストレスをかけると、無理のある条件が見つけやすくなります。

もう一つ大事なのは、数字を一回だけ見て終わりにしないことです。残債は毎月減り、金利や収入、 家族構成も時間とともに変わります。年に一度でも条件を入れ直すと、借り換え、繰上げ返済、 固定金利への変更、返済期間の見直しを検討するタイミングを逃しにくくなります。

まとめ

  • 10年後の残債は2,206万円
  • 元利均等では前半ほど元金の減り方が遅い
  • 売却や借り換えは残債を確認してから考える
  • 変動金利で金利が上がると残債の減り方が遅れる場合がある