残り25年のローンに500万円を足すと毎月いくらか
条件を先に置きます。既存ローンは残債2,200万円・残り25年・金利0.6%・元利均等。 ここにリフォーム資金500万円を10年・金利2.0%で追加します。 リフォーム分の金利を高めに置いているのは、リフォームローンや無担保の商品が 住宅ローンより高い金利になることが多いためで、この2.0%は本ページの仮定です。
| 内訳 | 毎月返済 | 総利息 | 総返済額 | 完済 |
|---|---|---|---|---|
| 既存ローン(残債2,200万円・残り25年・0.6%) | 78,989円 | 1,696,556円 | 2,370万円 | 2051年9月 |
| リフォーム分(500万円・10年・2.0%) | 46,006円 | 520,756円 | 552万円 | 2036年9月 |
| 合計 | 124,995円 | 2,217,312円 | 2,922万円 | 2051年9月 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。2本を独立したローンとして計算し、毎月返済額を単純に合算しています。
毎月の合計は124,995円です。増える分は46,006円で、 これは既存ローンの返済額78,989円の 58.2%にあたります。 500万円という金額の印象より、毎月の増え方が大きく感じられるかもしれません。 期間が10年と短いためです。
借入額と期間の組み合わせで毎月はどう動くか
リフォームの見積りは、工事内容によって300万円にも800万円にもなります。 金利2.0%で固定したまま、金額と返済期間を変えた場合の毎月の合計は次のとおりです。
| リフォーム額 | 期間 | 追加分の毎月 | 合計の毎月 | 追加分の総利息 | 合計の総返済額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 10年 | 27,604円 | 106,593円 | 312,420円 | 2,701万円 |
| 300万円 | 15年 | 19,305円 | 98,294円 | 474,856円 | 2,717万円 |
| 500万円 | 10年 | 46,006円 | 124,995円 | 520,756円 | 2,922万円 |
| 500万円 | 15年 | 32,175円 | 111,164円 | 791,483円 | 2,949万円 |
| 800万円 | 10年 | 73,610円 | 152,599円 | 833,235円 | 3,253万円 |
| 800万円 | 15年 | 51,480円 | 130,469円 | 1,266,435円 | 3,296万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。既存ローンは残債2,200万円・残り25年・0.6%で固定し、追加分だけを変えています。
期間を10年から15年に延ばすと毎月は下がりますが、追加分の総利息は増えます。 500万円なら毎月は46,006円から32,175円へ 13,831円下がり、 総利息は520,756円から791,483円へ 270,727円増えます。 これは返済期間と総返済額で見たのと同じ関係が、 金利の高い追加借入でより強く出た形です。
リフォーム分の金利で何がどれだけ変わるか
追加借入の金利は、住宅ローンと同じ担保に入れるのか、無担保のリフォームローンにするのかで変わります。 500万円・10年で、金利だけを動かすと次のようになります。
| 追加分の金利 | 追加分の毎月 | 追加分の総利息 | 合計の毎月 |
|---|---|---|---|
| 1% | 43,802円 | 256,182円 | 122,791円 |
| 1.5% | 44,895円 | 387,440円 | 123,884円 |
| 2% | 46,006円 | 520,756円 | 124,995円 |
| 2.5% | 47,134円 | 656,146円 | 126,123円 |
| 3% | 48,280円 | 793,580円 | 127,269円 |
| 4% | 50,622円 | 1,074,642円 | 129,611円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。金額500万円・期間10年・元利均等を固定し、金利だけを変えています。
1.0%と4.0%の差は、毎月では6,820円にとどまります。 一方で総利息は818,460円違います。 期間が10年と短いため毎月の差は小さく見えますが、 比較するときは総利息の欄も並べて見ておくと差が分かります。 なお、金利だけでなく事務手数料や保証料の有無も総額を動かします。
一本化すると毎月は下がるが、総額は増える計算になった
既存ローンとリフォーム資金をまとめて借り換え、2,700万円の1本にする方法もあります。 金利が既存と同じ0.6%のまま、残り25年で組み直せたと仮定した場合を計算します。 比較相手は、上の2本立て(毎月124,995円・総返済額2,922万円)です。
| 一本化の条件 | 毎月返済 | 総返済額 | 2本立てとの差 |
|---|---|---|---|
| 2,700万円・残り25年・0.6% | 96,941円 | 2,908万円 | 135,134円少ない |
| 2,700万円・残り25年・1.0% | 101,755円 | 3,053万円 | 1,309,216円多い |
| 2,700万円・残り20年・0.6% | 119,413円 | 2,866万円 | 558,310円少ない |
| 諸費用(事務手数料が定率2.2%の場合) | — | 822,000円 | 686,866円多い |
| 諸費用(事務手数料が定額5.5万円の場合) | — | 283,000円 | 147,866円多い |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。諸費用の行は、一本化を金利0.6%・残り25年で行った場合の総返済額に諸費用を足し、2本立てと比べた差額です。
毎月は28,054円下がります。リフォーム分の500万円を10年ではなく25年で返す形になるためです。 総返済額だけを見ると一本化の方が135,134円少ないのですが、 この差は諸費用を1円も含まない比較です。 諸費用を足すと、定率2.2%なら686,866円、定額5.5万円でも147,866円、 一本化の方が多くなる計算になりました。 借り換え後の金利が既存と同じ0.6%にならず1.0%になると、諸費用の前の段階で すでに1,309,216円多くなります。 諸費用の内訳は借り換えの諸費用で分解しています。
表の3行目は、一本化と同時に期間を残り20年へ縮めた場合です。 毎月は119,413円と2本立てより5,582円低く、 総返済額も558,310円少なくなりますが、 これも諸費用を含めない比較です。定率2.2%の822,000円を足すと 263,690円多くなります。
つまり、一本化は「毎月の負担を平らにする」効果と引き換えに費用を払う選択になります。 毎月124,995円が家計に収まるかどうかが、まず見るべき分かれ目です。 収まるなら2本立てのまま10年で返し切る形が費用の面では軽く、 収まらないなら費用を払って毎月を下げる意味が出てきます。
合計返済額は10年目の終わりに段差で下がる
2本立ての特徴は、返済額が一定ではないことです。 リフォーム分が終わる月を境に、合計が階段状に下がります。
| 時点 | 既存ローン | リフォーム分 | 合計 | 既存ローンの残債 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年10月 | 78,989円 | 46,006円 | 124,995円 | 2,193万円 |
| 2031年9月 | 78,989円 | 46,006円 | 124,995円 | 1,786万円 |
| 2036年9月 | 78,989円 | 46,042円 | 125,031円 | 1,359万円 |
| 2036年10月 | 78,989円 | 完済済み | 78,989円 | 1,352万円 |
| 2046年9月 | 78,989円 | 完済済み | 78,989円 | 467万円 |
| 2051年9月 | 78,845円 | 完済済み | 78,845円 | 0万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。2026年10月を初回返済月とし、両ローンの各月の返済額を並べています。
2036年9月がリフォーム分の最終回です。この月の合計は125,031円、 翌月は78,989円で、差は46,042円になります。 家計の見通しを立てるときは、この段差の位置を先に押さえておくと計画が立てやすくなります。 たとえば教育費のピークが段差より前に来るのか後に来るのかで、必要な備えの量が変わります。
既存ローンが変動なら、上がる時期とリフォーム分が重なる
既存ローンが変動金利の場合、返済額の改定は5年ごとに来ます。 2026年10月を起点にすると、リフォーム分の返済が続く10年のあいだに改定が2回入ります。 10年かけて一定ペースで上がると仮定した場合を計算します。 これは予測ではなく「もしこの水準になったら」という条件です。
| 上昇幅 | 1回目改定(2031年9月) | 2回目改定(2036年9月) | 合計のピーク | ピークの時期 | 未払利息 |
|---|---|---|---|---|---|
| 据え置き | 78,988円 | 78,989円 | 125,031円 | 2036年9月 | 0円 |
| +0.5% | 81,489円 | 83,571円 | 129,613円 | 2036年9月 | 0円 |
| +1% | 84,050円 | 88,371円 | 134,413円 | 2036年9月 | 0円 |
| +2% | 89,357円 | 98,648円 | 144,690円 | 2036年9月 | 0円 |
| +3% | 94,918円 | 109,877円 | 155,919円 | 2036年9月 | 0円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。5年ルール・125%ルールがある前提で、既存ローンだけを変動として計算し、リフォーム分(固定2.0%)を各月に足しています。
1回目の改定は2031年9月です。上昇幅が3%のケースでも 改定後は94,918円で、 改定前の78,989円の1.25倍にあたる98,736円には届きません。 2回目の改定を含めても、計算した5ケースのいずれも125%の上限には当たらず、未払利息も発生しませんでした。 残り25年という期間では、上昇幅が同じでも改定額の伸びが借入直後ほど大きくならないためです。 なお、この既存ローン単体で未払利息が出る金利は4.31%です。 5年ルールの仕組みは5年ルールで起きていることで詳しく扱っています。
注目したいのは、2回目の改定が入る2036年9月が、 リフォーム分の最終回と同じ月になることです。 既存ローンの返済額が上がる月と、リフォーム分をまだ払っている最後の月が重なるため、 合計のピークは5ケースともこの月に来ます。上昇幅3%なら155,919円で、 据え置きのケース(125,031円)より30,888円高い水準です。 ただしこのピークは1ヶ月で終わり、翌月にはリフォーム分が落ちます。 改定の時期は起点によって変わるので、契約先の返済予定表で次回改定がいつかを確認したうえで、 リフォーム分の返済期間を決めると重なり方を調整できます。
控除の対象にするなら償還期間10年以上が要件
増改築等をして住宅借入金等特別控除を受ける場合、国税庁は要件のひとつとして 「10年以上にわたり分割して返済する方法になっている増改築等のための一定の借入金または債務があること」を挙げています。 あわせて「増改築等の額(その増改築等の費用に関し補助金等の交付を受ける場合はその額を控除した額)が100万円を超えており、 その2分の1以上の額が自己の居住用部分の工事費用であること」、 および「この特別控除を受ける年分の合計所得金額が、2,000万円以下であること」も要件とされています (出典:国税庁タックスアンサー No.1211-4 増改築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除))。 床面積や工事の種類など、ここに書ききれない要件も定められているため、詳細は出典と税務署でご確認ください。
返済期間を短くするほど毎月は重くなり、10年を切ると上の要件から外れます。 金額500万円・金利2.0%で、期間だけを変えた場合の比較は次のとおりです。
| リフォーム分の期間 | 回数 | 追加分の毎月 | 合計の毎月 | 追加分の総利息 | 償還期間10年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 5年 | 60回 | 87,638円 | 166,627円 | 258,296円 | 満たさない |
| 7年 | 84回 | 63,837円 | 142,826円 | 362,283円 | 満たさない |
| 10年 | 120回 | 46,006円 | 124,995円 | 520,756円 | 満たす |
| 15年 | 180回 | 32,175円 | 111,164円 | 791,483円 | 満たす |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。償還期間の欄は、返済回数が120回以上かどうかを機械的に判定したものです。控除を受けられるかどうかは他の要件も満たす必要があります。
5年で返す場合と10年で返す場合を比べると、毎月は41,632円違い、 追加分の総利息は10年の方が262,460円多くなります。 つまり、償還期間の要件を満たす形にすることは、利息を追加で払う選択でもあります。 控除でどれだけ戻るかは年末残高、所得税額、住宅の区分によって変わるため、 利息の増加分と控除額の両方を出してから比べる必要があります。 金額が小さい工事では、そもそも100万円超の要件に届かない場合もあります。
決める順序
最初に、返済予定表で既存ローンの残債・残り期間・適用金利・返済方式を確認します。 どこに書いてあるかは返済予定表の見方にまとめてあります。 この4つが分からないまま追加借入の見積りだけを比べても、合計の毎月返済額は出せません。
次に、工事の見積額と希望する返済期間で、合計の毎月返済額を出します。 上の基準ケースでは124,995円でした。 この金額が、いまの家計の毎月の黒字の中に収まるかを見ます。 既存ローンが変動なら、改定で増える可能性のある分も足して確認しておくと、 後から慌てずに済みます。
そのうえで、2本立てにするか一本化するかを比べます。 判断材料は毎月の金額、諸費用、金利、そして控除の要件を満たすかどうかの4つです。 金融機関によっては既存ローンに追加融資を上乗せする商品もあり、 取り扱いは契約先ごとに異なります。可否と条件は契約先へ確認してください。
リフォームの追加借入についてよくある質問
リフォーム分は既存ローンと同じ金利になりますか
追加借入の金利は商品によって異なります。同じ担保に入れる住宅ローンの追加融資か、 無担保のリフォームローンかで水準が変わるのが一般的な整理です。 本ページでは2.0%を仮定として置いていますが、実際の金利は契約先の提示によります。 上の金利別の表で、提示された金利に近い行を見ると毎月と総利息の見当がつきます。
毎月の負担を抑えたいなら期間を長くすればよいですか
毎月は下がります。500万円なら10年で46,006円、15年で32,175円です。 ただし追加分の総利息は270,727円増えます。 また、既存ローンの完済時期を超えて追加分が残ると、 既存ローンが終わった後も返済が続く形になります。 毎月の金額と完済時期の両方を見て決める形になります。
繰上げ返済するなら、既存ローンとリフォーム分のどちらを先に返すべきですか
一般には金利の高い方から返すと利息の削減は大きくなります。 本ページの条件では既存ローンが0.6%、リフォーム分が2.0%なので、 利息だけで見ればリフォーム分が先になります。 ただし控除を受けている場合は、繰上げ返済で償還期間が10年未満になると要件から外れる点、 年末残高が減ると控除額も減る点があるため、 控除の残り年数と削減できる利息を並べてから判断することになります。
まとめ
- 残債2,200万円(残り25年・0.6%)にリフォーム500万円を10年・2.0%で足すと、毎月の合計は124,995円
- 重いのは最初の10年だけ。2036年9月で終わり、翌月から46,042円下がる
- 一本化は毎月が28,054円下がる一方、諸費用を含めた総額は増える計算になった
- 既存ローンが変動で上昇幅3%まで見ても、125%の上限には当たらず未払利息も出なかった
- 控除の対象にするなら、リフォーム分の償還期間が10年以上であることが要件