上昇幅別の10年後の残債

結論から言うと、金利が上がると10年後の残債は大きく変わります。金利0.6%で、最初の3年で上がってその後は横ばいの場合です。

借入額期間+0%+0.5%+1%+1.5%+2%
2,000万円25年1,236万円1,273万円1,311万円1,350万円1,412万円
3,000万円30年2,059万円2,121万円2,183万円2,251万円2,371万円
3,000万円35年2,206万円2,271万円2,336万円2,427万円2,552万円
4,000万円35年2,941万円3,028万円3,115万円3,237万円3,402万円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。元利均等で、5年ルール・125%ルールありの120回目の返済後の残高です。ボーナス返済なしで計算しています。

金利が動かない場合の10年後の残債は10年後の残債で計算しています。この記事はそれに上昇幅を重ねたものです。同じ返済をしていても、残りの借金は上昇幅によって数百万円変わります。

10年間で払った額と減った元金

3,000万円・35年の例で、10年間に払った額を元金と利息に分けました。

上昇幅10年間に払った額減った元金利息残債
+0%950万円794万円157万円2,206万円
+0.5%996万円729万円267万円2,271万円
+1%1,044万円664万円381万円2,336万円
+1.5%1,072万円573万円499万円2,427万円
+2%1,073万円448万円625万円2,552万円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。払った額から減った元金を引いたものを利息としています。

金利が動かない場合の利息は157万円、+2%では625万円です。払う額が増えても、増えた分の多くは利息に回るので、元金の減り方は小さくなります。

上がる速さで10年後の残債は変わる

同じ上昇幅でも、10年かけてゆっくり上がる場合は10年後の残債が少なくなります。3,000万円・35年の例です。

上昇幅3年で上がる10年で上がる差
+1%2,336万円2,287万円50万円
+2%2,552万円2,369万円183万円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。5年ルール・125%ルールありで、120回目の返済後の残高です。

上昇が早いほど、高い金利で利息に回る期間が長くなります。将来の金利は分からないので、速い場合と遅い場合の両方を確かめます。ボーナス返済がある人は、月々分とボーナス分を合わせた残債で見ます。

5年ルールがあるほど差は広がる

据え置きの間は返済額が変わらないので、金利が上がった分は元金の減りが遅くなる形で現れます。改定の後も、遅れた分が残ります。返済額が上がったのに残債は予想より多い、という状況はここから生まれます。

ルールの組み合わせで5年後の残債がどう変わるかはルール3パターンの比較で計算しています。全体の仕組みは5年ルールの仕組みにあります。

借入額が違う人の読み替え

残債の割合は借入額でほとんど変わりません。3,000万円・35年で+1%の10年後は借入額の77.9%です。同じ期間なら、自分の借入額にこの割合を掛けると目安になります。4,000万円の行もおおむね同じ割合です。すでに返済が進んでいる人は、今の残債と残り期間で計算し直す方が正確です。

期間が短い人は割合が小さくなるので、表の行で確かめます。金利の水準が0.6%と大きく違う人は、ツールで自分の金利を入れて確かめます。

売却を考えるときの見方

売却の手取りは「売れる価格 − 残債 − 売却の費用」です。残債が想定より多いと、手取りが減ったり、完済に足りなくなったりします。計画を立てた時の残債で考えず、今の金利で計算し直します。

金利上昇で残債が価値を下回るまでの時間がどれだけ伸びるかは残債と家の価値の比較で計算しています。

借り換えを考えるときの見方

10年後に借り換えを考える場合は、この残債と残り25年で計算します。残債が減っていないと諸費用も大きくなりますが、金利差の効果も大きくなります。判定は何年目まで借り換えが見合うかと金利差の分かれ目で確認できます。

控除の計算にも年末残高を使うので、残債が多いと控除は少し増えます。ただし金額の桁が違います。比べ方は控除と金利上昇の比較にあります。

残債の遅れを取り戻せるか

同じ期間で返済を終える契約なら、改定で返済額が上がる分、遅れは徐々に取り戻されます。+1%程度なら改定で調整されますが、その分の毎月の負担は増えます。繰上げ返済で元金を直接減らす方法もあります。必要な額の見方は繰上げ返済100万円で何ヶ月短縮で確認できます。

残債の節目がいつ来るかの見方は残債が1,000万円減るまでと残債が半分になる時期で計算しています。

自分の10年後を確かめる手順

  1. 返済予定表で今の残債と残り期間を確かめる
  2. ツールで上昇幅を入れ、10年後の残債を確かめる
  3. 売却や住み替えの予定があれば、その時点の残債を見る
  4. 年に1回、実際の残債と比べて計画を修正する

10年後の残債についてよくある質問

今の残債から計算できますか

できます。今の残債と残り期間を入れれば、これからの10年の推移が分かります。表は借入当初からの例です。

返済予定表の残高と違うのはなぜですか

返済予定表は作成時点の金利で作られます。金利が変わると、将来の残高は予定表と異なります。最新の表で確かめます。

金利が下がると残債は早く減りますか

返済額が変わらない間は利息の割合が減るので、元金は早く減ります。計算は金利が下がったときの返済額にあります。

まとめ

  • 3,000万円・35年の10年後の残債は、+1%で130万円、+2%で345万円多く残る
  • +2%では10年間の利息が625万円になる
  • 増えた支払いの多くは利息に回る
  • 売却や借り換えはこの残債で計算し直す