3つのパターンの総額を比べる

結論から言うと、金利が上がるほどルールがある分の総額の差は広がります。残債3,000万円・残り30年・金利0.6%で、3年で上がって横ばいになる場合です。

3年での上昇幅両方あり5年ルールのみどちらもなし両方あり − なし
+0.5%3,502万円3,502万円3,497万円4万円
+1%3,738万円3,738万円3,726万円13万円
+1.5%3,990万円3,989万円3,963万円27万円
+2%4,276万円4,254万円4,210万円66万円
+3%4,953万円4,831万円4,731万円222万円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。元利均等で、改定はルールありなら5年後、ルールなしなら金利が動いた月です。未払利息は発生していません。

据え置きがあると、その間は元金の減りが遅くなり、残高に対する利息が増えます。上限があると、さらに先送りが増えます。この積み重ねが総額の差です。全体の説明は5年ルールがない銀行との違いにあります。

毎月の返済はこう動く

総額より実感しやすいのは、返済額がいつ増えるかです。今の返済額は91,078円です。

3年での上昇幅ルールなし:2年後ルールなし:5年後5年ルールのみ:改定後両方あり:改定後
+0.5%95,400円97,505円98,480円98,480円
+1%99,864円104,214円106,339円106,339円
+1.5%104,444円111,205円114,672円113,847円
+2%109,151円118,473円123,493円113,847円
+3%118,959円133,826円142,658円113,847円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。各時点の予定返済額です。5年ルールありの場合は60回目の返済で改定されます。

+1.5%以上になると、両方ありの契約は113,847円で頭打ちになります。5年ルールのみの契約は上限がないので一度に大きく上がります。+3%の場合は142,658円です。ルールなしの契約は順番に上がるので、一度の増加は小さくなります。

5年後の残債で比べる

ルールの差は残債にも表れます。同じ金利の動きで、5年後の残債を比べました。

3年での上昇幅両方あり5年ルールのみどちらもなしありとなしの差
+0.5%2,582万円2,582万円2,556万円25.6万円
+1%2,628万円2,628万円2,575万円52.5万円
+1.5%2,675万円2,675万円2,594万円80.9万円
+2%2,723万円2,722万円2,611万円111.6万円
+3%2,822万円2,819万円2,645万円177.4万円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。60回目の返済後の残債です。60回目に改定が入るので、両方ありと5年ルールのみはほぼ同じ値になり、差はその後の改定で広がります。

ルールなしの方が残債は少なく、次の負担も小さくなります。売却や借り換えを考える時期の残債にも関わるので、ルールの有無を判断材料に入れておきます。

どのパターンが誰に向くか

どちらもない契約は、金利の変化を毎月の家計で受け止められる人に向きます。総額は小さくなります。両方ある契約は、当面の家計の予定を立てやすい代わりに、上昇が大きいほど後の負担が増えます。5年ルールのみの契約は、改定で一度に大きく変わる可能性を受け入れられるかが問題です。

どのパターンが損と決まるわけではありません。自分の契約のパターンを確かめ、それに合わせて備えます。金利が上がらなければ差はほとんどなく、下がる局面では動き方が逆になります。下がった場合の動きは金利が下がったときの返済額で計算しています。

自分の契約がどのパターンかを確かめる

金銭消費貸借契約書と商品説明書で、「金利の見直し」「返済額の変更」「変更後の返済額の上限」の項目を確かめます。三菱UFJ銀行は案内の中で、元金均等返済には5年ルール・125%ルールがないと説明しています(案内、2026年10月31日に確認)。

同じ銀行でも商品や借りた時期によって異なる場合があります。判断の前に自分の契約を確かめることが出発点です。借り換え先のルールが今と違う場合は、5年ルールなしの銀行へ借り換える損得も参考にしてください。

未払利息が出るパターンはどれか

今回の条件では未払利息は発生していません。もっと大きな上昇や、低い金利で長く借りた場合には発生します。据え置きがある契約で、利息が返済額を上回ったときです。ルールなしの契約では返済額が再計算されるので、起きにくくなります。水位は危険水位の早見表で読めます。

上限に当たった後の動きは上限で止まった差額の行方で、上限額そのものは上限の早見表で確認できます。

パターンの違いを確かめる手順

  1. 契約書と商品説明書でルールの有無を確かめる
  2. ルールがあれば次の改定時期を確かめる
  3. ツールでルールの有無を切り替えて、毎月と総額を比べる
  4. 家計で一度に増える額を吸収できるかを確かめる

ルールのパターンについてよくある質問

契約の途中でルールは変わりますか

通常は契約に基づきます。金利タイプの変更や借り換えで別の条件になることがあるので、変更時に確かめます。

125%ルールがなく5年ルールだけの契約はありますか

商品によって組み合わせは異なります。この記事の「5年ルールのみ」は比較のための計算です。実在の商品かどうかは金融機関で確かめます。

金利が上がらなければ差はありますか

金利が同じなら再計算しても返済額はほぼ変わらないので、3つの差はほとんどありません。差は上昇の大きさで広がります。

まとめ

  • 3年で+2%なら、両方ありはルールなしより総額66万円多い
  • 毎月は両方ありで113,847円に頭打ち、後の改定で調整される
  • 金利が上がらなければ差はほとんどない
  • 契約書で自分のパターンを確かめる