100万円入れると諸費用はいくら減るか

結論から言うと、定率2.2%の事務手数料と0.4%の登録免許税が借入額に比例するので、100万円減らすと諸費用は26,000円減ります。残債3,000万円・残り25年を0.6%へ借り換える場合です。

入れる手元資金新しい借入額諸費用毎月の返済総支出(手元資金を含む)控除(残存8年)実質の総支出
0万円3,000万円90.0万円107,712円3,321万円139万円3,182万円
100万円2,900万円87.4万円104,121円3,311万円135万円3,176万円
200万円2,800万円84.8万円100,531円3,301万円130万円3,171万円
300万円2,700万円82.2万円96,941円3,290万円126万円3,165万円
500万円2,500万円77.0万円89,760円3,270万円116万円3,154万円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。金利が動かない仮定で、手元資金を含めた支出で比べています。控除は控除率0.7%・借入限度額3,000万円、年収600万円の概算です。

手元資金を増やすほど総支出と毎月の返済は下がります。一方で控除の総額も減ります。実質の差を見ると、100万円あたりの効果は5.7万円です。このうち26,000円は諸費用の節約から来ています。

借り換え直後に繰上げする場合との差

同じ資金を借り換えの直後に繰上げ返済するのと、借入額を減らして借りるのとで比べました。利息の減り方は同じでも、諸費用の差が残ります。

資金借入額を減らす場合の総支出直後に繰上げする場合の総支出差
100万円3,311万円3,314万円26,000円
200万円3,301万円3,306万円52,000円
300万円3,290万円3,298万円78,000円
500万円3,270万円3,283万円130,000円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。繰上げ手数料0円、期間据え置きの返済額軽減型に相当する条件で、控除を含めずに比べています。

手元資金を使うと決めているなら、借入額を減らす方が諸費用の分だけ安くなります。ただしその差は大きくはないので、借り換えの手続きで難しいようなら無理に合わせる必要はありません。

定額型の事務手数料なら効果は小さい

事務手数料が定額型の場合、借入額で変わるのは登録免許税だけになります。100万円で減るのは4,000円です。この場合、諸費用の節約を目的に手元資金を入れる意味は薄く、純粋に繰上げと同じ効果を見ることになります。

事務手数料の方式による諸費用の違いは定率型と定額型の比較にまとめました。保証料の扱いが異なる場合があるので、見積もり全体で比較します。

控除で確認しておくこと

借換え後の借入額が借換え直前の残高以下なら、控除対象額は新しいローンの年末残高そのままで、按分は発生しません。国税庁のNo.1233 住宅ローン等の借換えをしたときで計算式が示されています(2026年10月31日に確認)。ただし、残高が減れば控除の額そのものも減ります。

借入額を減らしすぎて年末残高が大きく下がると、控除の総額は下がります。残高が借入限度額を超えている人は、限度額を下回るまでは控除が減りません。詳しくは借入限度額を超えた場合の控除で計算しています。

手元資金をどこまで入れるか

入れる額を決める基準は、生活防衛資金を確保できるかです。借り換えの諸費用にも現金が必要なので、合わせていくら手元から出るかを先に計算します。生活防衛資金の目安を残したうえで、余る額で考えます。

金利上昇に備える目的なら、減らした残高の分だけ上昇の影響も小さくなります。ただし毎月を下げるなら金利の高い局面でも効果がありますが、手元の余裕は戻りません。資金の使い道の比較は借り換えと繰上げ返済の比較で確認できます。

金融機関に先に確かめること

借入額を減らす場合、手元資金で旧ローンの一部を返すのか、新しい借入と手元資金を合わせて完済するのかで手続きが異なることがあります。新しい借入額の下限や、自己資金の入れ方の条件も銀行で異なります。

見積もりは「全額借りる場合」と「減らす場合」の両方でもらいます。諸費用の差が本当に計算どおりになるか、実額で確かめます。

金利が上がると元金を減らす効果は増える

100万円を減らした分の効果は、金利が高いほど大きくなります。投じた100万円を差し引いて総額で比べると、減る利息は金利が動かない場合は7.7万円ですが、借り換え後の金利が3年で1%上がる場合は20.0万円になります。金利差を取るだけの借り換えと違い、元金を減らす効果は上昇局面でも残ります。

ただし、100万円を手元から出すことに変わりはありません。他に使う予定があれば、その使い道と比べて判断します。

実行するまでの手順

  1. 動かせる手元資金の上限を決める
  2. 定率型か定額型かを確かめ、諸費用の差を計算する
  3. 控除の残存と残高で、控除がどれだけ減るかを計算する
  4. 金融機関に借入額を減らす場合の手続きを確かめて申し込む

借入額を減らす借り換えについてよくある質問

借入額を減らすと審査で有利ですか

審査の基準は金融機関が判断するため、一概には言えません。返済比率が下がる点は数字として確認できます。

諸費用を上乗せしつつ借入額を減らすのは意味がありますか

手元資金を上乗せ分に回す形になるので、合わせて計算する必要があります。上乗せ分は控除の対象外なので、諸費用は現金で払う方が総支出は小さくなります。計算は諸費用の上乗せにあります。

返済額軽減か期間短縮かはどう決めますか

借り換え時に期間そのものを選べるので、目的に応じて決めます。期間を短くする場合の比較は借り換えで期間を短くする場合で確認できます。

まとめ

  • 100万円減らすと諸費用は定率型で26,000円減る
  • 控除の減少を入れても、実質で5.7万円減る
  • 直後の繰上げより諸費用の分だけ有利だが、差は大きくない
  • 生活防衛資金を残した範囲で決める