年齢別に定年時の残債を比べる
結論を表で示します。今の適用金利0.6%で、3年かけて上がってその後は横ばいの場合の65歳の残債です。
| 今の年齢と条件 | 上昇幅 | 65歳の残債 | 65歳の毎月返済 | 65歳以降の支払総額 |
|---|---|---|---|---|
| 45歳・残債3,000万円・残り30年 | +0% | 1,061万円 | 91,078円 | 1,093万円 |
| +1% | 1,179万円 | 106,340円 | 1,276万円 | |
| +2% | 1,338万円 | 126,784円 | 1,521万円 | |
| 50歳・残債2,500万円・残り25年 | +0% | 1,045万円 | 89,760円 | 1,077万円 |
| +1% | 1,136万円 | 102,484円 | 1,230万円 | |
| +2% | 1,251万円 | 118,484円 | 1,422万円 | |
| 55歳・残債1,800万円・残り20年 | +0% | 927万円 | 79,608円 | 955万円 |
| +1% | 985万円 | 88,877円 | 1,067万円 | |
| +2% | 1,045万円 | 99,021円 | 1,188万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。元利均等、ボーナス返済なし、最初の改定は5年後の前提で、65歳時点は該当する回の返済後の残高です。
65歳以降に払う総額は、残債に利息を足した額です。金利が上がると、この額も毎月の額も増えます。金利が動かない場合の定年時の残債は完済年齢と定年時の残債で計算しています。
なぜ定年時の残債が増えるのか
金利が上がると、改定まで返済額が同じでも元金の減りが遅くなります。改定で返済額が上がっても、その時点の残高から返していくので、残債の差はすぐには消えません。残り期間が同じなら完済までに追いつきますが、定年の時点ではまだ差が残ります。
返済が進んだ人ほど差は小さくなります。今の年齢が55歳なら差は小さく、45歳なら大きく出ます。返済の前半にいるほど、利息に回る割合が高いためです。元金の減り方については10年後の残債と上昇幅も参考にしてください。
定年後の家計で確かめる
65歳以降の毎月の返済を、退職後の収入で払えるかを確かめます。45歳の例なら+2%で毎月126,784円で、年間では1,521,408円です。年金の見込みは、ねんきん定期便などで自分の金額を確かめます。
定年の年齢が65歳と違う人は、その年の残債に読み替えます。退職金や貯蓄で一部を返す計画があれば、その時点の残債で計算します。効果は退職金で一括返済する場合で確認できます。一括で返すと手元資金が減るので、老後の生活費を残した額で判断します。
定年時の残債を減らす手段
定年までに毎月の上乗せを続けると、定年時の残債は確実に減ります。必要な額は定年までの完済に必要な上乗せで計算できます。金利が上がると必要な額も増えるので、上昇幅を入れて確かめます。
手元資金がある場合は繰上げ返済も候補です。45歳・残債3,000万円の人が今まとまった額を入れた場合の、65歳の残債を計算しました。
| 今入れる額 | 横ばいの場合 | +1%の場合 | +2%の場合 |
|---|---|---|---|
| 0万円 | 1,061万円 | 1,179万円 | 1,338万円 |
| 300万円 | 954万円 | 1,061万円 | 1,205万円 |
| 500万円 | 884万円 | 982万円 | 1,115万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。残り期間を保って返済額を下げる形で計算しています。期間短縮型を選ぶと完済が早まり、残債の動きは異なります。
繰上げた額より定年時の残債の減り方が小さいのは、この形では毎月の返済も下がるためです。期間短縮型は完済を早め、返済額軽減型は定年後の毎月を下げます。違いは期間短縮型と返済額軽減型にまとめました。
どの手段でも、手元の資金を減らしすぎない範囲で考えます。定年に近いほど資金を作り直す時間が短くなるので、生活防衛資金の余裕を厚めに見ます。目安は生活防衛資金の目安にあります。借り換えで完済時期を前倒しする方法は、毎月の返済を大きく上げることになります。比較は50代の借り換えで計算しています。
固定へ変更すると定年時の残債は確定する
固定へ変更すると、定年時の残債は金利の動きに左右されなくなります。計画を立てやすくなる点は大きな利点です。ただし固定の金利が高い分、毎月の返済は今から増えます。分岐の見方は残り期間別の分岐点にあります。
変更後の毎月を定年までの家計で払えるかも確かめます。残りが短い人は固定の見返りが小さくなります。定年までの年数と残りの期間の両方で判断します。動かない選択の根拠は変動のままでいい条件で整理しています。
売却や住み替えを考える場合
定年前後に住み替えや売却を考えている場合は、その時の残債が手取りを左右します。売却価格から残債と費用を引いた額で、次の住まいの資金を計算します。金利が上がると残債が増える分、手取りは減ります。
残債と家の価値の関係は残債と家の価値の比較で計算しています。売却の見込み額は時期によって変わるので、定期的に確かめます。
確認の手順
- 今の年齢、残債、残り期間を確かめる
- 定年の年齢と、その時の回数を計算する
- ツールで上昇幅を入れ、定年時の残債と毎月を確かめる
- 退職後の収入と資金で払えるかを計算し、足りない分の手段を決める
定年時の残債についてよくある質問
定年時に残債があると問題ですか
残債があること自体が問題とは限りません。退職後の収入と資金で払えるかが問題です。金額を計算して確かめます。
65歳以外の年齢ではどう計算しますか
返済予定表で該当する回の残高を読みます。金利が動いている場合はツールで計算します。この記事の表は65歳の例です。
退職金で全額返すのがよいですか
減らせる利息と手元資金の必要性を比べて判断します。金利が高いほど繰上げの効果は大きくなりますが、老後の資金を残すことも重要です。
まとめ
- 45歳・残債3,000万円なら、65歳の残債は+1%で118万円、+2%で278万円増える
- 50歳・残債2,500万円の場合、65歳の残債は横ばいで1,045万円
- 返済の前半にいるほど差は大きい
- 定年後の毎月を退職後の収入で確かめる