諸費用の内訳

借り換えの諸費用は、残債に比例する部分と金額が決まっている部分に分かれます。残債20,000,000円・事務手数料は定率2.2%として積み上げた内訳です。

項目金額残債に比例するか
事務手数料(定率)440,000円比例する
抵当権設定の登録免許税80,000円比例する
司法書士報酬80,000円決まった額
抵当権抹消費用20,000円決まった額
印紙税20,000円決まった額
合計640,000円—

このサイトの計算エンジンによる算出値です。事務手数料は定率2.2%、抵当権設定の登録免許税は借入額の0.4%として計算し、司法書士報酬・抵当権抹消費用・印紙税は定額の仮定です。保証料とその戻り、全額繰上返済手数料は含めていません。実際の金額は金融機関と司法書士により異なります。

比例する部分は事務手数料と登録免許税で、合わせて520,000円です。残りの120,000円は残債に関係なくかかります。

諸費用の全体像は借り換えの諸費用は総額いくら、上乗せして借りた場合の控除への影響は諸費用を上乗せしても控除は増えないで扱っています。

残債別の諸費用と必要な金利差

残り20年・現在の金利1%で、諸費用を残り期間内に回収できる最小の金利差を逆算した結果です。

残債いまの返済額定率2.2%の諸費用必要な金利差定額55,000円の諸費用必要な金利差
10,000,000円45,989円380,000円0.36%215,000円0.2%
15,000,000円68,984円510,000円0.32%235,000円0.15%
20,000,000円91,978円640,000円0.3%255,000円0.12%
25,000,000円114,973円770,000円0.29%275,000円0.1%
30,000,000円137,968円900,000円0.28%295,000円0.09%

このサイトの計算エンジンによる算出値です。諸費用を毎月の返済額の差で割った回収月数が、残り20年(240ヶ月)以内に収まる最小の金利差を二分探索で求めました。金利は変わらない前提で、控除の増減と保証料は含めていません。

諸費用は残債に比例して増えます。定率2.2%では10,000,000円の380,000円から30,000,000円の900,000円まで、520,000円の差です。

それでも必要な金利差は下がりました。0.36%から0.28%へ0.08%小さくなっています。

なぜ残債が大きいほど必要な金利差が下がるのか

金利差が同じなら、毎月の返済額の差も残債に比例して大きくなります。諸費用の比例する部分と毎月の差が同じ比率で増えるので、その部分だけなら必要な金利差は変わりません。

差が出るのは残債に関係なくかかる部分です。司法書士報酬・抵当権抹消費用・印紙税の合計120,000円は、残債が小さいと重く、大きいと相対的に軽くなります。この固定部分が薄まる分だけ、必要な金利差が下がります。

定額の事務手数料ではこの効果が強く出ます。固定部分の割合が大きいため、0.2%から0.09%へ0.11%下がりました。定率より下がり幅が大きい計算です。

定率と定額のどちらを選ぶか

この算出では、どの残債でも定額のほうが諸費用が小さく、必要な金利差も低くなりました。残債20,000,000円では諸費用の差が385,000円です。

ただし定額の事務手数料を選べる金融機関は、金利そのものが高めに設定されていることがあります。手数料だけで比べると判断を誤るので、金利と手数料を合わせた総額で比べる必要があります。

方式ごとの総額比較は事務手数料は定率と定額どちらが得かで扱っています。保証料を一括で払う場合と金利に乗せる場合の比較は保証料は一括か金利上乗せかにあります。

残債が小さい場合の判断

残債10,000,000円では、定率で0.36%の金利差が必要でした。いまの金利水準でこの差を見つけるのは簡単ではありません。

残債が小さいほど借り換えのハードルが上がるのは、固定部分の費用が相対的に重いからです。残債いくらから見合うかは借り換えは残債いくらからか、残り期間が短い場合は残り15年の借り換えは見合うかで扱っています。

借り換えが見合わない場合でも、同じ銀行で金利の引き下げ交渉をする道があります。比較は同じ銀行で下げるか他行へ移るかにあります。

保証料の戻りがある場合

前のローンで保証料を一括で払っていた場合、繰上げ完済で未経過分が戻ることがあります。戻りは諸費用を減らすので、必要な金利差も下がります。

この算出では保証料とその戻りを含めていません。戻る金額がある場合は、諸費用から引いて計算し直す必要があります。扱いは保証料の戻りで借り換えの判定が変わるで計算しています。

控除が残っている場合

借り換えで残債の減りが速くなると年末残高が小さくなり、控除額も減ります。この算出は控除を含めていないので、残存年数がある場合は実質の得が小さくなります。

40代の算出では控除の減少は最大27,026円程度で判定を変えませんでした。詳しくは40代の借り換えは控除より回収年数で決まる、控除の条件は借り換えで住宅ローン控除は減るのかで扱っています。

自分の必要な金利差を確かめる手順

  1. 返済予定表で残債・毎月返済額・残り期間・適用金利を確かめる
  2. 借り換え候補の事務手数料の方式と金額を確認する
  3. 上の表で自分の残債に近い行を見て、必要な金利差の目安をつかむ
  4. 候補の金利と今の金利の差が、その目安を超えているかを見る
  5. ツールで諸費用を引いた実質を計算し、保証料の戻りがあれば差し引く

残債別の諸費用についてよくある質問

残債が大きいと諸費用も大きいので不利ですか

諸費用の金額は大きくなりますが、毎月の返済額の差も同じ比率で大きくなります。算出では必要な金利差は0.36%から0.28%へ下がったので、残債が大きいほど借り換えの条件は緩くなります。

事務手数料の率はどこで決まりますか

金融機関が決めます。この算出では定率2.2%・定額55,000円を仮定として置いています。実際の率と金額は借り換え先に確認してください。率が違えば必要な金利差も変わります。

諸費用を借入に上乗せできますか

上乗せできる金融機関もあります。ただし上乗せした分は住宅ローン控除の対象外になるため、控除が残っている場合は按分で控除額が減ります。計算は借り換えの控除対象額の計算にあります。

まとめ

  • 残債20,000,000円・定率2.2%の諸費用は640,000円、定額なら255,000円
  • 必要な金利差は残債10,000,000円で0.36%、30,000,000円で0.28%
  • 残債が大きいほど必要な金利差は下がる。固定部分の費用が薄まるため
  • 定額では下がり方が大きく、0.2%から0.09%まで動いた