金利上乗せ型の総額を先に出す
定額型の事務手数料では保証料が別にかかることが一般的で、払い方は一括前払いと金利上乗せの2つがあり、金利上乗せは年0.2%が目安と案内されています(三菱UFJ銀行のコラム、2026年10月31日に確認)。まず、この0.2%が残り期間でいくらになるかを計算します。
| 残り期間 | 毎月の上乗せ | 総額の上乗せ |
|---|---|---|
| 35年 | 2,710円 | 114万円 |
| 30年 | 2,682円 | 97万円 |
| 25年 | 2,654円 | 80万円 |
| 20年 | 2,627円 | 63万円 |
| 15年 | 2,602円 | 47万円 |
| 10年 | 2,579円 | 31万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。残債3,000万円、適用金利0.6%に0.2%を上乗せした場合と、金利が動かない場合の差です。
読み方は簡単です。金融機関から提示された一括の保証料が、自分の残り期間の総額より小さければ、総額では一括の方が有利です。大きければ上乗せの方が有利です。手元の現金をいくら残すかで判断は変わります。
残債で上乗せの総額はほぼ比例する
上乗せの負担は残債に比例します。残り30年で残債を変えた場合の額です。提示された一括の金額も残債と期間で変わるので、同じ条件で比べます。
| 残債 | 総額の上乗せ(残り30年) |
|---|---|
| 1,000万円 | 32万円 |
| 2,000万円 | 64万円 |
| 3,000万円 | 97万円 |
| 4,000万円 | 129万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。適用金利0.6%で金利が動かない場合の差です。
一括の保証料の額は保証会社の基準で決まるので、この記事では値を書きません。見積もりの額をそのまま表と比べます。団信の上乗せなど別の金利の上乗せは含めていないので、団信の金利上乗せの負担と分けて計算します。
金利が上がっても負担はあまり変わらない
金利の上昇局面では「上乗せの負担が膨らむ」と考えがちですが、上乗せは0.2%のままなので、差はそれほど広がりません。同じ幅で上がる場合の差です。
| 3年での上昇幅 | 上乗せの総額(残り30年) |
|---|---|
| +0% | 97万円 |
| +0.5% | 102万円 |
| +1% | 107万円 |
| +2% | 120万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。5年ルール・125%ルールありの試算で、上昇後は横ばいの仮定です。
金額は少し動きますが、大きな差にはなりません。ただし未払利息が出る金利が上乗せ分だけ変わるわけではなく、上乗せがある分、適用金利が上昇に早く届きます。この点は5年ルールの仕組みで確認できます。
途中で完済や借り換えをするなら結論が変わる
一括で払う保証料は、途中で完済すると未経過分が戻る扱いがあるものの、算定方法は保証会社によって異なります。上乗せ型は続けた期間の負担だけで済みます。次は、残り30年で途中でやめた場合の上乗せの負担です。
| やめる時期 | それまでの上乗せの負担 |
|---|---|
| 5年後 | 28万円 |
| 10年後 | 52万円 |
| 15年後 | 71万円 |
| 20年後 | 85万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。支払った差額と、その時点の残債の差を合計しています。戻りの額は銀行ごとに異なるので比較していません。
数年以内に繰上げ完済や再度の借り換えを見込むなら、上乗せ型の負担はそれほど大きくありません。一括の戻りを当てにする場合は、戻りの計算方法を事前に確かめます。戻りが判定をどう変えるかは保証料の戻りと借り換えの判定で試算しています。
手元資金をどう残すかで判断する
一括の保証料はまとまった現金が出ていくので、生活防衛資金に影響します。総額で少し有利でも、手元が薄くなるなら上乗せを選ぶ理由があります。一方、資金に余裕があり長く続ける予定なら、総額が小さい方を選ぶ価値があります。
借入に上乗せして一括を払う形では、その分にも利息がかかり、控除の対象からも外れます。扱いは諸費用の上乗せと控除で確認してください。
提示額を年あたりに割り戻して比べる
一括の提示額と上乗せの総額を直接比べるのが基本ですが、年あたりで見ると感覚がつかみやすくなります。この例の0.2%上乗せは、残り30年で総額97万円、1年あたり3.2万円です。残り20年なら総額63万円で、期間が短いほど総額は小さくなります。
総額の表は、初めから完済まで続けた場合の値です。途中で金利や残債が変わると、実際の負担もその分動きます。提示額と大きな差がない場合は、手元資金の余裕と途中で動く可能性の方を重視しても問題ありません。逆に大きな差があるなら、差額の分は長く続ける価値があります。
選択を比較する手順
- 銀行から一括の金額と上乗せ幅を両方提示してもらう
- 上の表またはツールで上乗せの総額を計算する
- 途中でやめる可能性と、一括の戻りの計算方法を確認する
- 手元資金に余裕があるかを確かめ、差額と比べて決める
定率型の提案とも比べる
保証料の代わりに定率型の事務手数料(目安2.2%)を選べる場合もあります。一括の保証料、金利上乗せ、定率型の事務手数料の3通りで比べると、選択の幅が広がります。残りが長い人ほど定率型が有利で、短い人ほど定額型が有利という傾向は事務手数料の比較で確認できます。
保証料の払い方についてよくある質問
上乗せは住宅ローン控除の計算に関係しますか
控除は年末残高に基づくので、金利の上乗せで元金の減りが遅くなる分、残高はわずかに大きくなります。負担を大きく和らげるほどの差ではありません。
一括で払った保証料は後で戻りますか
途中で完済した場合に未経過分が戻る扱いがあります。戻りの計算は保証会社により異なるので、事前に確かめます。
変動のまま上乗せを選ぶと危険水位は下がりますか
上乗せがあると毎月の返済額も増えるので、水位はわずかに上がります。適用金利も0.2%高くなるので、水位までの距離はおおむね短くなります。水位の計算は未払利息が近いときの選択肢で扱っています。
まとめ
- 3,000万円・30年の0.2%上乗せは総額97万円、毎月2,682円
- 提示された一括の額と、この総額を比べて判断する
- 途中でやめる予定があるなら、上乗せの負担は小さくなる
- 手元資金の余裕と戻りの計算方法も確かめる