戻りの額で判定はここまで動く
結論から言うと、保証料の戻りが諸費用を直接減らすので、判定はその分だけ借り換えに傾きます。残債2,500万円・残り25年・金利0.9%で、金利差0.2%と0.3%を比べました。
| 保証料の戻り | 戻りを引いた諸費用 | 金利差0.2%の差 | 金利差0.3%の差 | 必要な金利差 |
|---|---|---|---|---|
| 0万円 | 77万円 | −10.1万円 | +22.9万円 | 0.23% |
| 20万円 | 57万円 | +9.9万円 | +42.9万円 | 0.17% |
| 40万円 | 37万円 | +29.9万円 | +62.9万円 | 0.11% |
| 60万円 | 17万円 | +49.9万円 | +82.9万円 | 0.05% |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。プラスは借り換えの方が総支出が少ないことを示します。諸費用は定率2.2%などの既定値で、金利が動かない仮定です。控除は含めていません。
戻りなしでは現状維持が有利でも、20万円の戻りで判定が逆になりました。比較シミュレーションでは戻りが入っていないことも多いので、自分の金額を入れて確かめる価値があります。
自分に戻りがあるかの見分け方
戻りが生じる可能性があるのは、今のローンの保証料を一括前払いで支払っている場合です。一括前払いと金利上乗せの2つの払い方があることは三菱UFJ銀行のコラムでも案内されています(2026年10月31日に確認)。金利上乗せで払っている人は一括で払った金額がないので、一括の戻りはありません。
確かめる場所は、借入時の保証委託契約書と保証料の領収書、または返済予定表の注記です。手元に書類がなければ、銀行の窓口で確認できます。保証料0円で事務手数料を定率で払った人は、一般に戻りの対象になりません。不明なら金融機関に「全額繰上返済時の保証料の戻り額」を聞きます。
戻りの計算方法は保証会社で異なる
戻りの額は、当初の保証料に比例するとは限りません。経過期間、残高、保証会社の計算式で決まるので、この記事では金額の目安は置きません。実額は問い合わせて確かめます。
見積もりは早めに依頼します。借り換えの申し込みと並行して確認すると、判定を確定させやすくなります。諸費用全体は諸費用の実額にまとめています。
条件を変えると必要な金利差はこう動く
残債と残り期間を変えて、戻りの額別に必要な金利差を計算しました。戻りの効果は諸費用の小さな人ほど相対的に大きくなります。
| 残債 | 残り期間 | 戻りなし | 戻り20万円 | 戻り40万円 |
|---|---|---|---|---|
| 1,500万円 | 15年 | 0.44% | 0.26% | 0.09% |
| 2,500万円 | 25年 | 0.23% | 0.17% | 0.11% |
| 3,500万円 | 25年 | 0.22% | 0.18% | 0.13% |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。金利が動かない仮定で、総支出が現状維持と並ぶ金利差です。
戻りなしの必要な金利差は金利差の分かれ目でも詳しく示しています。戻りがある場合はこの水準から下がる形で読みます。
戻りは一時金として手元に入る
戻りは借り換え時の現金の動きとして考えます。入金が新しい諸費用の支払いより後になると、一時的に手元の負担が大きくなります。手元資金の計画を立てるときは入金の時期も確かめます。
戻った資金を諸費用の埋め合わせに回すか、新しいローンの繰上げに回すかは、別の判断です。繰上げに回す場合の効果は借り換えと繰上げ返済の比較で考え方を整理しています。
新しいローンの保証料も同時に確かめる
今のローンで戻りがあっても、新しいローンで保証料を一括で払うなら、その分は諸費用に加わります。新しいローンの払い方は定率型の事務手数料、一括の保証料、金利上乗せのいずれかになる場合があります。比較は保証料の一括と金利上乗せで確認できます。
戻りと新しい保証料を相殺して、差額だけで判定します。戻りが大きいと見える場合でも、新しい保証料が同じくらいかかるなら判定は動きません。見積もりを見るときは、諸費用の合計だけでなく、戻りと新しい保証料がそれぞれ入っているかを1行ずつ確かめます。
回収までの期間でも効きが分かる
金利差0.2%のとき、毎月の返済は2,229円下がります。諸費用をこの差額で割ると、回収にかかる期間が出ます。戻りなしなら28年10ヶ月で残り25年に届かず、諸費用を回収できません。戻り20万円なら21年4ヶ月で、残り期間の中で回収できます。上の表で判定が変わった理由は、この差にあります。
この記事の表は金利が動かない仮定なので、金利が上がる場合は別に確かめます。借り換え先の金利も同じ幅で上がる場合、金利差はそのまま保たれ、戻りの効果も変わりません。固定へ移る比較では、金利差そのものが動くので結論も動きます。比較は固定へ移るタイミングにあります。
また、戻りは控除の計算には直接関係しません。控除の残存がある人は、諸費用を上乗せしないこと、借り換え後の期間を10年以上にすることを別に確かめます。
戻りを入れて判定する手順
- 今のローンの保証料の払い方を確かめ、一括なら戻りの見積もりを取る
- 新しいローンの諸費用を、保証料の払い方を含めて全部確かめる
- ツールに戻りを引いた諸費用を入れて総支出を比べる
- 入金の時期を確かめ、手元資金の計画に入れる
保証料の戻りについてよくある質問
繰上げ返済の一部でも戻りますか
全額繰上げの完済時と一部繰上げでは、扱いが異なる場合があります。保証会社に確かめます。
戻りは申請しないともらえませんか
金融機関や保証会社の手続きによって異なります。繰上げ完済の手続きの中で案内される場合もあるので、借り換えの申し込み時に確かめておきます。
戻りが税金の対象になることはありますか
個別の税務の判断はこのサイトでは扱いません。戻りを受け取った年に申告が必要かなど、不明な場合は税務署や税理士に確認してください。
まとめ
- 金利差0.2%の条件は、戻りなしで10万円の損、戻り20万円で10万円の得
- 戻りがあるのは保証料を一括前払いしている場合に限られる
- 実額は保証会社に問い合わせ、新しい保証料と相殺して判定する
- 入金の時期も手元資金の計画に入れる