2回目の金利差はどれくらい必要か
結論から言うと、1回目の借り換えから5年後なら、諸費用を回収して総支出で並ぶのに金利差0.30%が必要です。借入3,000万円・残り25年・金利0.6%で1回目の借り換えをした人の、5年後の比較です。
| 2回目の金利差 | 新しい金利 | 新しい毎月返済 | 2回目の諸費用 | 総支出の差 |
|---|---|---|---|---|
| 0.1% | 0.5% | 106,656円 | 75万円 | +50.0万円 |
| 0.2% | 0.4% | 105,606円 | 75万円 | +24.8万円 |
| 0.3% | 0.3% | 104,564円 | 75万円 | −0.2万円 |
| 0.4% | 0.2% | 103,528円 | 75万円 | −25.1万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。プラスは借り換えを見送った場合より総支出が増えることを示します。金利が動かない仮定で、事務手数料は定率2.2%です。5年後の残債2,435万円、残り20年で再計算しています。
1回目の借り換えのときに「金利差0.3%で十分」と感じていても、5年後は残債と残り期間が小さくなっているので、同じ差でも得になる金額は小さくなります。0.1%や0.2%の差では諸費用の回収が間に合いません。
経過年数で必要な金利差はどう変わるか
2回目までの期間が長いほど、残債と残り期間が小さくなります。次の表は、経過年数別に必要な金利差を計算したものです。
| 1回目からの経過 | その時点の残債 | 残り期間 | 諸費用(定率) | 必要な金利差(定率) | 必要な金利差(定額) |
|---|---|---|---|---|---|
| 3年 | 2,663万円 | 22年 | 81万円 | 0.27% | 0.09% |
| 5年 | 2,435万円 | 20年 | 75万円 | 0.30% | 0.11% |
| 10年 | 1,854万円 | 15年 | 60万円 | 0.42% | 0.17% |
| 15年 | 1,254万円 | 10年 | 45万円 | 0.60% | 0.35% |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。定額型は事務手数料55,000円で金利がそのまま取れる仮定の参考値で、保証料などが別にかかる場合は含めていません。
経過が長いほど必要な金利差は大きくなります。この表の差は残り期間で決まるものなので、自分の条件に近い行で読みます。残債と残り期間で必要な差がどう動くかは金利差の分かれ目でも確認できます。
1回目の諸費用を判断に入れない理由
1回目に払った90万円は、今からの判断では変わらない費用です。「せっかく払ったのに」と考えて2回目を避ける必要も、「もう回収した」と考えて急ぐ必要もありません。見るのは、これから払う諸費用と、これから減る利息の比較だけです。
同じ理由で、1回目の借り換えがまだ回収できていなくても、2回目が得になる場合はあります。1回目の判断の正しさと、2回目の損得は別の話です。
費用以外に2回目で変わること
新しい銀行の審査があり、団信にも入り直します。年齢が上がると選べる借入期間は短くなり、完済年齢の上限で期間が短縮されることもあります。期間が短くなると毎月の返済は上がります。金融機関の上限は年齢と借入期間、50代の場合の試算は50代の借り換えで確認できます。
控除も確かめます。控除が残っている場合、借り換えても控除期間は延びず、10年以上の償還期間などの要件を満たす必要があります。国税庁のNo.1233 住宅ローン等の借換えをしたときで要件が示されています(2026年10月31日に確認)。
まずは同じ銀行に相談する
2回目の比較で諸費用が重くなるなら、まず今の銀行で金利の引き下げを相談する方法があります。費用が小さいので、小さな引き下げでも総支出の改善が残ります。同じ銀行で引き下げる場合の比較の考え方は、2回目のときも同じです。
提示できる金利が他行に届かない場合でも、他行の提案金利を比較材料として伝えると話が進むことがあります。交渉が成立しなければ他行を検討する順序で、手間も費用も最小にできます。
定額型の提案が来たときの見方
事務手数料が定額型の提案は諸費用が大きく下がるので、必要な金利差は小さく見えます。ただし保証料が別にかかる場合や、金利が高めに設定される場合があります。定額の手数料だけで比較せず、保証料と金利を合わせて比べます。
方式による差は定率型と定額型の比較で計算しました。残りが短い人ほど定額型が有利になりやすい点は、2回目の人によく当てはまります。ただし提案金利の水準によって結論は変わります。
回収にかかる年数でも見ておく
金利差0.3%で借り換えると、毎月の返済は3,148円下がります。諸費用75万円をこの差額で割ると、回収に20年0ヶ月かかります。残り20年の間にようやく回収できる計算です。
回収の途中でまた金利条件が変わると、次の判断の余地も狭まります。3回目の借り換えを考える頃には残りがさらに短くなるので、借り換えの選択肢を残しておくより、今の提示が十分かどうかを基準に決めます。
2回目を判断する手順
- 今の残債、残り期間、金利を確かめる
- 候補の金利、事務手数料の方式と額、保証料を確かめる
- 諸費用と金利差から、総支出で得になるかをツールで確かめる
- 控除の残存と借り換え後の期間、団信の条件を確かめる
2回目の借り換えについてよくある質問
短い間隔で借り換えると審査に不利ですか
審査の基準は金融機関が非公開としている部分もあるため、一概には言えません。銀行によっては借入後の経過期間に条件を設けているものもあるので、応募前に確かめます。
金利が上がっている局面でも2回目を考える意味はありますか
金利差が確保できるなら意味はあります。固定金利へ移る検討なら、変動のままとの比較に変わります。比較は固定へ移るタイミングにあります。
諸費用を上乗せして2回目を行っても大丈夫ですか
できる場合もありますが、上乗せ分には利息がかかり、控除の対象外になります。金額は諸費用を上乗せした場合で確認できます。
まとめ
- 5年後の2回目は諸費用75万円で、金利差0.30%が目安
- 経過が長いほど必要な金利差は大きくなる
- 1回目の費用は判断に入れず、これからの費用と利息で比べる
- まず同じ銀行の引き下げ相談から始める