残り10年の上昇幅別の影響

結論を表で示します。今の適用金利0.6%で残り10年の人が、3年で上がる場合の増加額です。次の改定は2年後としています。

残債今の毎月返済+0.5%:総額/毎月+1%:総額/毎月+2%:総額/毎月
500万円42,939円9.2万円/699円18.6万円/1,408円38.0万円/2,849円
1,000万円85,879円18.4万円/1,398円37.2万円/2,816円76.0万円/5,697円
1,500万円128,818円27.6万円/2,097円55.8万円/4,225円114.0万円/8,547円
2,000万円171,758円36.8万円/2,796円74.4万円/5,633円152.0万円/11,395円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。元利均等、5年ルール・125%ルールありの試算です。毎月は次の改定後の返済額と今の返済額の差で、その後の金利の動きでさらに変わることがあります。

残債1,000万円なら+1%でも総額の増加は37万円です。残高が小さく残り回数も少ないので、同じ1%でも残り30年の人とは桁が違います。残り15年の比較は残り15年の試算で確認できます。

総額の増加を年あたりに直して読む

総額の増加は残り10年に分かれて発生します。残債1,000万円で+1%なら、平均すると年37,181円です。毎月の増加の2,816円を12倍した33,792円とは少し違いますが、どちらも家計の感覚で読める金額です。

今の返済額が85,879円なので、増加の割合は3.3%です。残りが短い人は元金の返済が大部分を占めるので、金利の影響を受ける割合が小さくなります。ただし残高と金利が動くたびに、この割合も変わります。

未払利息はほとんど心配しなくてよい

残りが短いと毎月の返済額に占める元金の割合が大きいので、未払利息が出る金利は高くなります。残り10年なら水位は10%を超える水準で、実務上の問題になりにくくなります。水位の読み方は危険水位の早見表にあります。

返済額の増加も今の返済額に対する割合が小さいので、125%の上限にも当たりにくくなります。上限の早見は上限の早見表で確認できます。

動く選択肢は費用を上回れるか

残債1,000万円・残り10年で、3つの選択肢を比べました。借り換えは金利0.3%(金利差0.3%)の仮定、固定は同じ銀行で1.4%の仮定です。

3年での上昇幅そのまま借り換え固定へ変更借り換えの差固定の差
+0%1,031万円1,053万円1,073万円−22.7万円−42.2万円
+1%1,068万円1,090万円1,073万円−22.6万円−5.0万円
+2%1,107万円1,130万円1,073万円−23.1万円+33.8万円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。プラスはそのままより総額が小さいことを示します。諸費用は定率2.2%の既定値で38万円、定額型なら22万円です。保証料などは含めていません。

借り換えは金利が動かなくても差がマイナスになり、諸費用を回収できません。固定は大きな上昇のときだけ差が出ます。残りが短い人の判定は残債いくらから借り換えが見合うかも参考にしてください。

残り10年で考えるのは繰上げと手元資金

諸費用がかかる借り換えと違い、繰上げは手元資金の使い道を変えるだけで費用は小さく済みます。金利上昇が気になる場合、繰上げ返済で残債を減らすのは手続きが単純です。ただし完済が近いほど減らせる利息も小さくなります。余った資金をどう使うかは、老後の資金や修繕費との比較になります。退職金で一括返済する場合と繰上げと運用の比較で考え方を整理しています。

手元資金を減らしすぎると、急な支出に対応しにくくなります。残り10年の負担は読みやすいので、手元の余裕を優先する判断も十分に合理的です。

完済の年齢を確かめる

残り10年でも、完済年齢が定年後なら別の問題があります。定年までに返すには毎月いくら上乗せが必要かは定年までの完済に必要な上乗せで計算できます。金利が上がると上乗せの額も変わります。

退職後の家計に返済が残るなら、年金の範囲で払えるかも確かめます。金額が小さくても、収入が変わる時期には意味が変わります。完済の前に定年を迎える人は、金利の上昇より収入の変化の方が大きく効くことがあります。その場合は、金利の比較より先に退職後の収支を計算します。

控除が残っている場合

残り10年の人でも、借入からの経過が短い場合は控除が残っていることがあります。短い期間への借り換えで10年未満になると控除の対象外です。要件は借り換えと住宅ローン控除で確認できます。繰上げで残高が減ると控除も減るので、控除終了まで繰上げを待つかも参考にしてください。

確かめる手順

  1. 今の残債、残り期間、適用金利を確かめる
  2. 表で増加額を読み、年額で家計と比べる
  3. 動く費用が節約を上回るかをツールで確かめる
  4. 完済の年齢と退職後の資金を確かめ、定年の前後の家計を分けて計算する

残り10年の金利上昇についてよくある質問

残り10年なら何もしなくてよいですか

金額の面では動く必要がない場合が多くあります。ただし家計に余裕がなければ別です。増加額を確かめたうえで判断します。

固定に変えておくと安心ですか

返済額は変わらなくなりますが、大きく上がらない限り総額は増えます。毎月の増加を払えるなら、差額を保険料と考えて選ぶかどうかです。

まとまった資金で完済した方がよいですか

手元に十分な資金が残るなら、選択肢の一つになります。減らせる利息は残り期間が短いほど小さくなるので、手元資金の必要性と比べて判断します。

まとめ

  • 残債1,000万円・残り10年で+1%なら総額は37万円増える
  • 未払利息や125%上限は問題になりにくい
  • 借り換えは諸費用を回収しにくい
  • 動かない判断も金額で確かめれば根拠になる