完済年齢で毎月と総額はここまで変わる
結論から言うと、50代の借り換えは金利差だけでなく、完済年齢をどうするかで答えが変わります。金利0.9%から0.6%へ、諸費用は定率2.2%の既定値で比べました。
| 年齢と条件 | 選択 | 毎月の返済 | 総支出 | そのままとの差 | 65歳時点の残債 |
|---|---|---|---|---|---|
| 52歳・残債2,000万円・残り23年 | そのまま | 80,249円 | 2,215万円 | 基準 | 921万円 |
| 期間そのまま(75歳完済) | 77,596円 | 2,206万円 | −9.2万円 | 904万円 | |
| 70歳完済 | 97,705円 | 2,174万円 | −40.4万円 | 577万円 | |
| 65歳完済 | 133,302円 | 2,144万円 | −71.4万円 | 0万円 | |
| 55歳・残債1,800万円・残り20年 | そのまま | 81,980円 | 1,968万円 | 基準 | 940万円 |
| 期間そのまま(75歳完済) | 79,608円 | 1,969万円 | +1.9万円 | 927万円 | |
| 70歳完済 | 104,592円 | 1,941万円 | −26.1万円 | 618万円 | |
| 65歳完済 | 154,582円 | 1,914万円 | −53.7万円 | 0万円 | |
| 58歳・残債1,500万円・残り17年 | そのまま | 79,325円 | 1,618万円 | 基準 | 910万円 |
| 期間そのまま(75歳完済) | 77,361円 | 1,629万円 | +10.9万円 | 901万円 | |
| 70歳完済 | 107,987円 | 1,606万円 | −12.2万円 | 638万円 | |
| 65歳完済 | 182,392円 | 1,583万円 | −35.1万円 | 0万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。金利が動かない仮定で、総支出には諸費用を含めています。控除は含めていません。
期間を短くするほど総支出は減ります。金利の差に加えて、返済期間が短くなって利息が減るからです。ただし毎月の返済は大きく上がります。52歳の65歳完済は133,302円で、今の80,249円から大きく増えます。この額を定年まで払い続けられるかが判断の中心です。
借入期間の上限は年齢で決まる
金融機関によって、借入時と完済時の年齢に上限があります。三菱UFJ銀行は完済時の年齢を80歳の誕生日までとし、設定できる最長借入期間は年齢により異なると案内しています(借入期間の案内、2026年10月31日に確認)。【フラット35】の借換融資では「80歳−申込時の年齢」などのうち最短が上限と案内されています(借換融資のご利用条件、同日に確認)。
つまり年齢が上がるほど、今の残り期間を維持できない場合が出てきます。上の表の年齢なら上限は28年、25年、22年で、残り期間には届いています。条件は銀行で異なるので必ず確かめます。上限と毎月の返済の関係は年齢と借入期間でも計算しています。
金利差の分かれ目は年齢とともに上がる
残り期間が短くなるほど、諸費用を回収するのに必要な金利差は大きくなります。期間そのままの比較で、金利差別の総支出の差を計算しました。
| 年齢と条件 | 金利差0.1% | 0.2% | 0.3% | 0.5% |
|---|---|---|---|---|
| 52歳・残債2,000万円・残り23年 | −39.4万円 | −15.0万円 | +9.2万円 | +57.1万円 |
| 55歳・残債1,800万円・残り20年 | −39.7万円 | −20.7万円 | −1.9万円 | +35.5万円 |
| 58歳・残債1,500万円・残り17年 | −37.6万円 | −24.2万円 | −10.9万円 | +15.4万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。プラスは借り換えの方が総支出が少なく、太字は現状維持の方が少ない条件です。金利が動かない仮定です。
金利差0.3%で得になるのは52歳の条件だけで、55歳は差がほぼなく、58歳では現状維持の方が安くなります。年齢そのものではなく、残債と残り期間で判定が決まります。分かれ目の考え方は金利差の分かれ目にまとめています。
定年時の残債を減らす目的なら
65歳時点の残債を見ると、期間を変えない借り換えでは、残債はほとんど減りません。定年までに残債を減らしたいなら、借り換えより期間を短くする効果の方が大きいということです。一方で毎月は大きく上がるので、家計との折り合いが必要です。
定年時の残債をどう考えるかは完済年齢と定年時の残債、退職金で返す考え方は退職金で一括返済する場合で計算しています。上乗せ返済で近づける方法は定年までの完済に必要な上乗せにあります。
控除の要件にも注意する
控除が残っている人が短い期間へ借り換えると、10年未満になって控除の対象外になる場合があります。58歳で65歳完済は7年の借り換えになるので、控除が残っているなら失うことになります。要件は国税庁のNo.1233で確認できます(2026年10月31日に確認)。
判定への影響は借り換えない方がいい条件で示しています。控除が終わっている人には当てはまりませんが、年数を確かめておきます。
団信の入り直しを先に確かめる
借り換えると団信に入り直すことになります。年齢とともに健康状態の告知で条件が変わる可能性があり、今の団信の保障を手放す前に確かめる必要があります。新しい団信に入れない場合、借り換え自体が難しくなる銀行もあります。
金利の差だけで判断せず、今の保障と新しい保障を比べます。上乗せが必要な場合は団信の金利上乗せの負担も計算に入れます。
50代の人が判断する手順
- 定年の時期と、その時点の残債を返済予定表で確かめる
- 借り換え先の金利、諸費用、借入期間の上限を確かめる
- 団信の告知で条件が変わらないかを確かめる
- 完済年齢を変えた場合の毎月と総支出をツールで比べる
50代の借り換えについてよくある質問
50代でも借り換えはできますか
年齢の条件を満たせば申し込めますが、審査があり、完済時年齢の上限により期間が短くなることがあります。銀行の条件は個別に確かめます。
金利上昇に備えて50代で固定へ移るのはどうですか
残り期間が短いほど、固定が得になるには大きな上昇が必要です。分岐点は残り期間別の分岐点で読めます。同じ銀行の変更なら諸費用は小さくなります。
定年後の返済を続けるのは危険ですか
危険かどうかは退職後の収入と資金で決まります。65歳以降の返済額と残債を確かめ、年金と貯蓄で払えるかを計算します。
まとめ
- 52歳・金利差0.3%は、期間そのままで総支出が9.2万円減る
- 65歳完済へ短縮すると毎月133,302円、70歳完済なら97,705円
- 残りが短いほど、金利差0.3%では諸費用を回収しにくい
- 完済年齢の上限と団信を先に確かめる