1ヶ月の遅れで変わるのは差額1回分
結論から言うと、12月と1月の差はほとんど金額に出ません。遅れるのは借り換えの効果の1ヶ月分だけで、差はおよそ毎月の節約分です。その分、遅らせた方が残債が減るので、定率の諸費用もわずかに小さくなります。
| 残債 | 残り期間 | 金利差 | 毎月の節約 | 1ヶ月遅らせた総支出の差 |
|---|---|---|---|---|
| 3,000万円 | 25年 | 0.3% | 3,996円 | 5,437円 |
| 3,000万円 | 25年 | 0.5% | 6,609円 | 10,481円 |
| 2,000万円 | 20年 | 0.3% | 2,635円 | 3,187円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。金利0.9%から下げる借り換えで、諸費用は定率2.2%などの既定値です。1ヶ月遅らせると、旧金利の返済が1回増え、諸費用はその時点の残債で計算します。
差は毎月の節約と同じ程度の大きさで、効果が1ヶ月分遅れることに由来します。定率の諸費用がわずかに減る分はこの差に含んでいます。金額は数千円から1万円程度です。
控除の計算で見ておく点
住宅ローン控除は年末の残高で計算します(国税庁 No.1211-1)。12月に借り換えても1月に借り換えても、その年の年末残高は大きく変わりません。翌年末の残高の差で計算した控除の差は、この条件で23円でした。
借り換えた年に諸費用を上乗せすると、按分で控除の対象が減ります。要件と計算式はNo.1233 住宅ローン等の借換えをしたときで確認できます(いずれも2026年10月31日に確認)。繰上げ返済の場合は年末をまたぐと差が大きくなりますが、借り換えとは事情が異なります。繰上げの比較は繰上げ返済の12月と1月にあります。
遅らせる期間ごとの差
1ヶ月より長く遅らせた場合も計算しました。効果が失われる分は期間に比例して増えます。比べるのは「今の提示金利がいつまで続くか」です。
| 遅らせる期間 | その時点の残債 | 諸費用の変化 | 総支出の差 |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | 2,991万円 | 2,320円減 | 0.5万円 |
| 3ヶ月 | 2,973万円 | 6,965円減 | 1.6万円 |
| 6ヶ月 | 2,946万円 | 13,944円減 | 3.2万円 |
| 12ヶ月 | 2,893万円 | 27,949円減 | 6.4万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。残債3,000万円・残り25年・金利差0.3%で、同じ金利差が取れ続ける仮定です。
1年遅れても差は6.4万円です。「急がないと大損」という話ではありません。一方、遅らせている間に提示金利が変わり、取れる金利差が小さくなると、効果そのものが小さくなります。金利差の違いは金利差の分かれ目で確認できます。
年内にこだわるより確かめたいこと
金額の差が小さいので、日程を基準に手続きを急ぐ必要はありません。審査、書類、団信の告知、司法書士の日程を踏まえて無理のない日を選びます。年内に間に合わせるために諸費用の比較を省くと、数万円以上の差を見落とすことがあります。
提示金利はいつの実行金利が適用されるかを確かめます。申込時と実行時で金利が異なる銀行では、実行の月が金利に影響します。これは1ヶ月の差より大きく効くことがあります。
金利が変わると日程の差より大きく効く
1ヶ月の遅れより効くのは、その間に提示金利が動いた場合です。残債3,000万円・残り25年で1月に遅らせた結果、適用金利が0.05%高くなると、総支出の差は20.2万円に広がります。0.1%高くなると39.9万円です。
つまり日程そのものより、適用される金利が変わるかどうかが問題です。実行月の金利が確定する時期を先に確かめ、金利の条件が同じなら無理に急がず、変わりそうなら早める判断をします。金利の予測はできないので、確定している条件で比べます。
実行月を決めるときの視点
借り換えの実行日が返済日と重ならないように調整すると、二重の引き落としの心配が減ります。旧ローンの完済日に発生する経過利息の扱いも確かめます。これらは少額でも、当月の口座の残高には影響します。
当月の口座残高の確認も一緒に行います。変動金利の基準日の直前に動くと、改定周期の扱いにも関わります。起点の変化は借り換えと改定周期で計算しています。
どう判断するか
年末に近づくと窓口や司法書士の予定が取りにくくなる場合もあるので、余裕のある日程を先に押さえます。書類の不備で月をまたいでも、金額の差が小さいと分かっていれば慌てずに済みます。借り換えると決めているなら、無理のない最短の日程で進めれば十分です。1ヶ月の差で結論が変わることはありません。まだ決めていないなら、日程よりも総支出の比較を先に進めます。借り換えない方がいい条件に当てはまらないかを確かめます。
年内か年明けかを決める手順
- 提示金利の適用時期を金融機関に確かめる
- 諸費用の実額と現金の用意を確かめる
- 審査、書類、団信の告知にかかる時間を見積もる
- 実行月の残高と返済日を確かめ、ツールで総支出を確かめる
- 旧ローンの完済日の経過利息と、当月の引き落とし額を金融機関に確かめる
借り換えの時期についてよくある質問
年をまたぐと控除が受けられなくなりますか
借り換えの月だけで控除の可否が変わるわけではありません。要件を満たしていれば、その年の年末残高に基づいて計算します。手続きの詳細は税務署に確かめます。必要な書類も早めに確かめます。
金利が上がりそうなら年内の方がよいですか
提示金利の適用時期によります。年明けに提示金利が上がる場合は差が大きくなります。金利の予測はできないので、適用される金利を確認して比べます。
繰上げ返済と同じように年明けが有利ですか
繰上げは残高が下がるので控除への影響が出ます。借り換えは残高がほぼ同じまま移るので、年末の前後で差はほとんど出ません。理由が異なります。
まとめ
- 1ヶ月遅らせる差は残債3,000万円・金利差0.3%で5,437円
- 翌年末の残高で計算した控除の差は23円
- 1年遅れても差は6.4万円程度で、金利差が変わる方が大きく効く
- 日程より、提示金利と諸費用の比較を優先する