全期間固定へ移る総支出の分岐

結論から言うと、残債2,500万円・残り25年の場合、固定1.9%・融資手数料1.1%の仮定では、変動が3年で+1.39%上がって横ばいになると総支出が並びます。それより小さい上昇なら変動のままの方が安くなります。

3年での上昇幅変動のまま全期間固定へ借り換え借り換えの差
+0%2,759万円3,192万円−432.9万円
+0.5%2,909万円3,192万円−282.7万円
+1%3,066万円3,192万円−126.2万円
+1.5%3,229万円3,192万円+36.9万円
+2%3,401万円3,192万円+208.8万円

このサイトの計算エンジンによる算出値です。プラスは全期間固定の方が総支出が少ないことを示します。諸費用は融資手数料1.1%と既定値の登記費用などで50万円と置いています。変動は5年ルール・125%ルールありで、次の改定は3年後の前提です。

金利が動かなければ、固定は変動より大幅に高くなります。上昇が分岐を超えると固定が安くなります。判断は「分岐を超える上昇を避けたいか」です。保険料としての見方は固定金利の安心料にまとめました。

提示金利と手数料で分岐はどう動くか

実際の金利と手数料は取扱金融機関で異なります。条件を変えた分岐は次のとおりです。

全期間固定の金利毎月の返済手数料1.1%の分岐手数料2.2%の分岐
1.7%102,350円+1.17%+1.25%
1.9%104,750円+1.39%+1.47%
2.1%107,184円+1.61%+1.69%

このサイトの計算エンジンによる算出値です。残債2,500万円・残り25年、変動0.8%と比べた上昇幅です。手数料は比較のための仮定で、団信の特約料などは含めていません。

金利が0.2%低いと分岐はおよそ0.2%下がります。手数料の差より、金利の差が効きます。提示金利は毎月変わることがあるので、申込時と融資実行時のどちらの金利かを確かめます。

借換融資の主な条件

【フラット35】借換融資の主な条件は、住宅金融支援機構が借換融資のご利用条件で公表しています(2026年10月31日に確認)。

  • 住宅取得時の借入日から申込日まで1年以上経過し、かつ申込日前日までの1年間、正常に返済していること
  • 借入期間の上限は「80歳−申込時の年齢」「40年−借入の経過期間」「35年」のうち最も短い年数(長期優良住宅などは別の扱い)
  • 借入額は100万円以上1億2,000万円以下で、ローン残高または担保評価額の200%のいずれか低い額まで
  • 融資手数料は取扱金融機関により異なる

この条件は借換融資の案内に基づくもので、取扱金融機関ごとの審査の基準とは別です。今の残り期間が最長になるとは限りません。「40年−経過期間」の条件で残り期間が足りるか、年齢で短くなるかを確かめます。期間が短くなると毎月の返済はさらに上がります。

団信の扱いを確かめる

団信の種類によって金利が異なる場合があり、健康上の理由などで加入しない場合でも借換融資は利用できると案内されています。今のローンの団信と比べて保障が変わらないかを確かめます。金利は同じ保障に揃えたうえで比べます。今の団信を手放す前に、新しい団信の加入の可否を確かめる順序が安全です。

今の団信に金利の上乗せがある場合の負担は団信の金利上乗せで計算できます。保障の差を金額だけで比べられないことも踏まえて決めます。

同じ銀行の固定や他の固定と比べる

固定への移行には他の方法もあります。今の銀行で金利タイプを変更する方法は費用が少なく、他行の固定へ借り換える方法は金利が低いことがあります。比べ方は同じ銀行で固定へ変更する場合にまとめています。

固定期間選択型なら金利は低くなりますが、期間が終わると見直されます。固定期間の長さの比較と固定期間が明けた後の扱いも参考にしてください。全期間固定の特徴は、返済額が完済まで動かないことです。

どんな人に向くか

毎月の増加(この例で12,779円)を今の家計で払える人で、返済額の変動そのものを避けたい人に向きます。一方で、残りが短い人は上昇の影響も小さくなるので、固定の見返りは小さくなります。分岐点は残り期間別の分岐点で確認できます。

返済額が動かないので、教育費や老後の資金の計画を立てやすい点は金額の表に出ない価値です。逆に、金利が上がらないまま完済すると、表の差額をそのまま払うことになります。この差を保険料と考えて納得できるかが判断の軸です。

毎月の増加を払えない場合は、固定への移行自体が難しくなります。返済額を抑えた選択肢として、ミックスや期間の組み合わせも比べます。ミックスの比較を確認してください。

検討する手順

  1. 借入からの経過年数と年齢で、借入期間の上限を確かめる
  2. 取扱金融機関の金利と融資手数料を確かめる
  3. 表で分岐を読み、避けたい上昇幅と比べる
  4. ツールで諸費用と控除の残存を入れ、総支出を確かめる
  5. 申込時と融資実行時のどちらの金利が適用されるかを確かめる

フラット35への借り換えについてよくある質問

借入額に諸費用を含められますか

融資手数料などを借入額に含められる扱いが案内されていますが、上乗せ分には利息がかかり、控除の対象外です。金額は諸費用を上乗せした場合で確認できます。

控除は続けて受けられますか

借換えの要件を満たせば対象となりますが、控除期間は延びず、諸費用の上乗せ分は対象外です。要件は国税庁のNo.1233で確認できます。

金利が上がったときに移ると遅いですか

固定金利も上がっていることが多く、早く動いた場合と差が出ます。比較は固定へ移るタイミングにあります。

まとめ

  • 変動0.8%から固定1.9%なら、毎月12,779円増え、分岐は+1.39%
  • 金利と融資手数料は取扱金融機関で異なるので、実額で再計算する
  • 借入から1年以上の経過と借入期間の上限を確かめる
  • 団信は保障を揃えて比べる