残債と残り期間別の影響
結論を表で示します。今の適用金利0.6%で、3年かけて1%上がった場合です。
| 残債 | 残り期間 | 今の毎月 | +1%の毎月の増加 | 総額の増加 | 未払利息が出る金利 |
|---|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 5年 | 50,766円 | 1,293円 | 3.8万円 | 20.3% |
| 300万円 | 10年 | 25,763円 | 1,306円 | 11.3万円 | 10.3% |
| 300万円 | 15年 | 17,432円 | 1,325円 | 19.4万円 | 7% |
| 500万円 | 5年 | 84,610円 | 2,156円 | 6.3万円 | 20.3% |
| 500万円 | 10年 | 42,939円 | 2,177円 | 18.8万円 | 10.3% |
| 500万円 | 15年 | 29,053円 | 2,209円 | 32.4万円 | 7% |
| 1,000万円 | 5年 | 169,220円 | 4,313円 | 12.7万円 | 20.3% |
| 1,000万円 | 10年 | 85,879円 | 4,354円 | 37.7万円 | 10.3% |
| 1,000万円 | 15年 | 58,106円 | 4,419円 | 64.8万円 | 7% |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。元利均等で、毎月の増加は上昇後の金利で再計算した差です。5年ルールがある場合、増加は改定後に出ます。総額の増加は金利が動かない場合との差です。
残債が小さく残り期間が短いほど、増加は小さくなります。未払利息が出る金利は高く、実際には問題になりにくい水準です。残債が大きい人の影響は金利上昇の早見表で比べられます。
動く費用と比べる
金利上昇を避けるために借り換えると、諸費用がかかります。残り10年で+1%の場合の増加と比べました。
| 残債 | 諸費用(定率) | 諸費用(定額) | 残り10年・+1%の総額増 |
|---|---|---|---|
| 300万円 | 20万円 | 19万円 | 11.3万円 |
| 500万円 | 25万円 | 20万円 | 18.8万円 |
| 1,000万円 | 38万円 | 22万円 | 37.7万円 |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。諸費用は既定値で、定額型は保証料などが別にかかる場合を含めていません。
残債が少ないと、定率の手数料は小さくなりますが、登記や司法書士の費用は固定に近いので、割合としては大きくなります。+1%の増加を避けるために諸費用を払うのは、割に合わないことが多くなります。詳しくは残債いくらから借り換えが見合うかで計算しています。
金利上昇が問題になるのはどんな場合か
金額は小さくても、次の場合は確認しておきます。1つ目は、残りの返済が定年後にかかる場合です。2つ目は、収入が大きく変わる予定がある場合です。3つ目は、他の借入がある場合です。ローンが複数あるなら合計で考えます。優先の付け方は2本のローンの繰上げで計算しています。
これらに当てはまらなければ、金額の面で動く理由は小さいと言えます。動かない判断の条件は変動のままでいい条件にまとめています。
手元資金で完済するかの判断
残債が少ないと、手元の資金で完済できる場合があります。ただし残りの利息は小さいので、効果も限られます。残債500万円・残り10年で一部を入れた場合に、+1%の仮定で減る利息は次のとおりです。
- 100万円を入れて毎月を下げると、減る利息は6.8万円
- 200万円を入れて毎月を下げると、減る利息は13.6万円
資金の使い道が他にあるなら、無理に完済する必要はありません。手元資金の目安は生活防衛資金の目安で確認できます。預金と比べる見方は預金金利と繰上げ返済にあります。
控除が残っている場合は完済の扱いを確かめる
控除が残っている人が繰上げで残高を減らすと、控除も減ります。完済すると、その後の控除はなくなります。残りの利息が小さい場合は、控除の方が大きいこともあります。比べ方は控除と支払利息の比較と控除終了まで繰上げを待つかにあります。
控除が終わっている人には当てはまりません。残りの年数を確定申告の控えや年末調整の書類で確かめます。
金利の通知を受け取ったときの見方
残債が少ない人も金利の通知を受け取ります。適用金利が上がっていても、毎月の増加額が数千円程度なら、家計への影響はこの表のとおりです。慌てて動く前に、増加額を確かめます。通知の見方は金利変更のお知らせにまとめています。
残りが短い人は改定の回数も少なくなります。次の改定の時期を確かめ、残りの回数を数えておくと、これからの負担の見通しが立ちます。
金額が小さくても確かめておく点
残債が少ない人でも、手元の資金が少ないなら、毎月の増加は無視できません。また残りの返済をいつまでに終えたいかによって、繰上げの価値は変わります。金額の小ささは判断の出発点であって、結論ではありません。自分の残債と残り期間の行を読み、家計の黒字と比べて判断します。
確認の手順
- 今の残債と残り期間を返済予定表で確かめる
- 表で増加額を読み、年額で家計と比べる
- 完済年齢と、定年後の返済の有無を確かめる
- 動く費用が節約を上回らないかをツールで確かめる
残債が少ない場合についてよくある質問
残債がいくらなら気にしなくてよいですか
金額の基準は家計によって違います。+1%の毎月の増加が黒字に収まり、未払利息が出る金利が遠いなら、影響は限られます。
固定に変える意味はありますか
同じ銀行で費用が小さいなら選択肢ですが、残りが短いと固定が得になるには大きな上昇が必要です。分岐は残り期間別の分岐点で読めます。
完済すると団信はどうなりますか
団信はローンに伴う保障なので、完済すると終わります。代わりの保障が必要かを確かめます。
変動のままで返し切るのは問題ありませんか
金額で確かめて問題がなければ、十分に合理的な選択です。残りの改定の回数と増加額を書き出しておくと、見通しが立ちやすくなります。
この試算で置いた前提
上昇は3年で段階的に起き、その後は横ばいの仮定です。諸費用は定率2.2%の事務手数料と既定の登記費用などで、残債が小さくても下限の費用は別にかかることがあります。
まとめ
- 残債500万円・残り10年で+1%なら、総額の増加は18.8万円
- 未払利息が出る金利は高く、問題になりにくい
- 動く費用が増加分を上回ることが多い
- 完済年齢と手元資金は別に確かめる