同じ諸費用で比べると分かれ目は+1.51%
結論から言うと、残債3,000万円・残り30年で変動0.4%と固定1.8%を比べる場合、3年で+1.51%上がって横ばいになると総支出が並びます。それより小さい上昇なら変動が、大きい上昇なら固定が安くなります。
| 3年での上昇幅 | 変動の総支出 | 固定の総支出 | 変動 − 固定 | 変動の改定後の返済 | 125%上限 |
|---|---|---|---|---|---|
| +0% | 3,274万円 | 3,975万円 | −701万円 | 88,446円 | 当たらない |
| +0.5% | 3,492万円 | 3,975万円 | −483万円 | 95,682円 | 当たらない |
| +1% | 3,723万円 | 3,975万円 | −251万円 | 103,370円 | 当たらない |
| +1.5% | 3,970万円 | 3,975万円 | −4万円 | 110,558円 | 当たる |
| +2% | 4,248万円 | 3,975万円 | +274万円 | 110,558円 | 当たる |
| +3% | 4,907万円 | 3,975万円 | +932万円 | 110,558円 | 当たる |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。諸費用90万円は両方に含めています。変動は5年ルール・125%ルールあり、上昇は3年で段階的に起きた後は横ばいの仮定です。
変動を選ぶと毎月は88,447円、固定なら107,909円です。上昇しなければ固定は大幅に高い買い物になり、大きく上がれば変動の負担が急に増えます。どちらの負担を引き受けるかの選択です。
借り換えの諸費用はこの判断に関係しない
他行への借り換えという前提では、諸費用は変動でも固定でもほぼ同じです。そのためここで見るのは金利と上昇の比較だけです。一方で「そのまま」を含める場合は、諸費用も比較に入ります。4つの選択肢を一緒に見る場合は4択の比較を確認してください。
借り換えを見送る選択肢も残っています。提示された固定が他行で低くても、同じ銀行の固定と比べた諸費用の差があります。比較は同じ銀行で固定へ変更する場合にまとめました。
残りと固定金利で分かれ目はどう動くか
次の表は、残債と残り期間、提示された固定金利を変えた分かれ目です。残りが短いほど分かれ目は高くなり、固定が有利になるには大きな上昇が必要です。
| 残債 | 残り期間 | 変動の毎月 | 固定1.8%の毎月 | 固定1.5% | 固定1.8% | 固定2.1% |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 3,000万円 | 30年 | 88,447円 | 107,909円 | +1.2% | +1.51% | +1.8% |
| 3,000万円 | 20年 | 130,087円 | 148,939円 | +1.27% | +1.6% | +1.93% |
| 2,000万円 | 20年 | 86,724円 | 99,293円 | +1.27% | +1.6% | +1.93% |
| 2,000万円 | 15年 | 114,496円 | 126,868円 | +1.34% | +1.7% | +2.04% |
| 1,000万円 | 10年 | 85,024円 | 91,120円 | +1.51% | +1.91% | +2.3% |
このサイトの計算エンジンによる算出値です。変動0.4%から3年で上がる場合の、総返済額が固定と並ぶ上昇幅です。諸費用は同額として除いています。
読み方は残り期間別の分岐点と同じです。上の記事は同じ銀行の変更を前提にしているので、低い変動に借り換える場合より分岐点は少し小さく出ます。
金額以外に引き受けるものの違い
固定は今後の金利変動を気にしなくて済む代わりに、毎月の返済が今から増えます。変動は当面の返済を抑えられますが、半年ごとの金利の見直しと5年ごとの返済額の改定、未払利息の可能性を引き受けます。
返済額が上がったときに家計が耐えられるかは、金額の比較とは別に確かめます。耐えられる金利の上限は何%まで耐えられるかで計算できます。耐えられないなら、総額で少し不利でも固定を選ぶ合理的な理由になります。
変動を選ぶなら低い返済額との差を活かす
変動を選んだ場合、固定との差額19,462円を毎月積み立てるか繰上げに回しておくと、上昇時の余力になります。差額を使ってしまうと、固定より低い返済のメリットは消費に変わるだけです。考え方は変動の差額を繰上げに回す比較で計算しています。
借り換え後は返済額が下がるので、未払利息が出る金利は借り換え前より低くなります。この点は借り換え後に金利が上がった場合で確認できます。
どちらを選ぶかの基準
想定する上昇が分かれ目より小さく、差額を積み立てる余裕があるなら、変動を選ぶ根拠があります。分かれ目より大きな上昇を避けたい、または今後の返済額の変化そのものを避けたいなら、固定を選ぶ根拠があります。
提示された金利が表の条件と違うときは、金利差の大きさを基準に読み替えます。金利差が広いほど分かれ目は高くなり、固定が得になるには大きな上昇が必要です。どちらか一方に決められない場合に、変動と固定を組み合わせる方法もあります。割合の計算はミックスの比較にまとめています。
比較する手順
- 同じ銀行で提示される変動と固定の金利を、団信の条件をそろえて確かめる
- 表の分かれ目を読み、自分が避けたい上昇幅と比べる
- 変動を選ぶ場合の、次の改定後の返済額を計算する
- 固定との差額を積み立てられるかを家計で確かめ、続けられる額を決める
- 結論が出たら、提示金利の有効期限と申込の期限を確かめる
低い変動か固定かについてよくある質問
固定に借り換えてから変動へ戻せますか
同じ銀行で戻せるかは契約で異なります。別の銀行へ再度借り換えると諸費用がかかります。逆方向の比較は固定から変動へ移る場合で試算しています。
変動の上昇が3年より遅かったらどうなりますか
同じ幅でも遅いほど変動の総支出は小さくなり、分かれ目は上がります。ペースの影響はペース別の試算で確認できます。
控除が残っている場合はどう考えますか
どちらも借り換えなので、10年以上の期間と諸費用の上乗せの扱いは同じです。元金の減り方が違うため年末残高には差が出ますが、判定を大きく動かす要因ではありません。
まとめ
- 変動0.4%と固定1.8%の分かれ目は上昇幅+1.51%
- 諸費用は両方にかかるので、金利と上昇で比べる
- 残りが短いほど固定が有利になるには大きな上昇が必要
- 変動を選ぶなら差額の使い道を決めておく